タイトル オーソモレキュラー医学入門
刊行日 2019年10月25日
著者 エイブラム・ホッファー、アンドリュー・W・ソウル 著/中村篤史 訳
定価 4800+税
ISBN 978-4-8460-1840-5
Cコード 0047
ページ数 480
判型 四六
製本 上製
内容
家庭の医学とメガビタミン療法

ノーベル賞受賞者の生化学者ライナス・ポーリング博士が唱えた「オーソモレキュラー〔=分子整合〕医学」。この革命的な新医学を牽引してきた2人の大家、A・ホッファーとA・W・ソウル両博士が、医師だけでなく一般読者に向けて書き上げた、栄養療法/メガビタミン療法の決定版!

〈本書で紹介する主な疾患/症例〉
消化器系障害、心血管系疾患(動脈硬化・静脈瘤、血管炎・脳卒中・糖尿病・心不全)、関節炎、各種の“がん”、精神・行動障害(アルツハイマー症、てんかん、統合失調症、うつ病、ADHD)、アレルギー、風邪その他の感染症、皮膚障害や老化……etc.
著者紹介
エイブラム・ホッファー(Abram Hoffer)
 1917年にサスカチュワン州(カナダ中西部)の農家に生まれ、最初は農業への関心からサスカチュワン大学で理学士号(農学)、修士号(農芸化学)を取得。ミネソタ大学の大学院に進み、ビタミン(特にビタミンB群とその生理作用)を研究し、ウィニペグ市の小麦製品検査施設でナイアシンの定量技術開発にも携わり、同大学で博士号(生化学)を取得。
 栄養学への関心から45年にマニトバ大学で医学研究を開始、トロント大学で臨床医学の教育訓練を受け49年に医師資格(医学博士号/M.D.)を取得。最初は総合診療医になるつもりだったが精神医療に関心が向かう。大学院時代に結婚し、医師研修中に3児に恵まれた。
 1950年、サスカチュワン州公衆衛生部に就職し、同州の精神医療体制の“近代化”を推進。翌年に州精神医療サービスの州都レジャイナ市分局に移り、精神医療研究部部長として、従来の“精神分析”を診療の原理に据えた“精神身体医学”偏重の精神医療に、生化学と人体生理学を導入する研究体制の発展に尽力した。彼のオーソモレキュラー精神医学の臨床実践と研究知見はこの時期に土台が築かれた。
 州政府の精神医学研究部長を20年近く務めたのち、67年に独立してサスカトゥーン市に精神科クリニックを開業してJournal of Schizophrenia を発行。同誌は86年に Journal of Orthomolecular Medicine に改称するが、彼が創始した栄養精神医学の研究発表の場となった。76年にブリティッシュコロンビア州に拠点を移し、2005年まで開業医を続けた。94年には《国際オーソモレキュラー医学会》を創設し、同州ビクトリア市の《オーソモレキュラビタミン情報センター》の所長としても活躍した。2009年、91歳で死去。
 生涯に600篇以上の論文と36冊の著作を世に出した。そのうちの1冊は『統合失調症を治す:栄養療法による驚異的回復!』(訳・大沢博,第三文明社,2005年)として邦訳されている。


アンドリュー・W・ソール(Andrew W.Saul)
 1959年、米国ニューヨーク州ロチェスター生まれ。15歳で大学進学しオーストラリア国立大学とキャンベラ病院で医療関係の教育訓練を受け、19歳でニューヨーク州立大学の学士号(理学)を取得し、西アフリカのガーナ大学・大学院および米国ボストン(マサチューセッツ州)のブリガム病院で研究生活を続けたのち、栄養学とビタミン療法の歴史についての教育啓蒙に人生を捧げる決意を固め、各地での教育機関での講義やコンサルタント活動を続けている。
 89年に修士号(理学)を取得し、ニューヨーク州立大学で栄養学・嗜癖患者の回復ケア・健康科学・細胞生物学を、ニューヨーク・カイロプラクティック大学で臨床栄養学を教えてきた。95年には、前例なき行動生物学の哲学博士号(Ph.D)を取得。1999年にインターネット上に 《DoctorYourself.com》を開設し、 Doctor Yourself Newsletter の発行と臨床栄養学の教育啓蒙書の執筆を行ない、Doctor Yourself: Natural Healing That Works , Fire Your Doctor! How to Be Independently Healthy など14冊の著作がある。
 ホッファー医師の『オーソモレキュラー医学雑誌』を編集と執筆の両面で支え、オランダのオーソモレキュラー研究教育誌、ORTHOmoleculair magazineの編集委員であり、2005年には栄養療法の安全性を擁護する証言をカナダ国会で行なうとともに、専門家審査を通過した高品質の学術論文の無料公開を目的とした《オーソモレキュラー医学ニュースサービス》を開設し、その編集長に就いた。ゲルソン療法の教育啓蒙機関《米国ゲルソン・インスティテュート》の名誉院長や、オーソモレキュラー医学を実践する医師の研究教育団体である日本の《点滴療法研究会》の国際ボードメンバーとしても活躍している。


中村 篤史
医師。現在神戸市中央区にて、内科・心療内科・精神科・オーソモレキュラー療法を行う「ナカムラクリニック」を開業している。対症療法ではなく、根本的な原因に目を向けて症状の改善を目指し、オーソモレキュラー医学に基づいた栄養療法を実践している。[http://www.clnakamura.com/]
目次
謝 辞  
はじめに

第一部 オーソモレキュラー医学
 第1章 オーソモレキュラー医学とは何か
  1 個人差の原則/2 オーケストラの原則/3 オーソモレキュラー精神医学/4 局所的疾患と全身疾患 ―― 誤った区別/5 栄養状態と身体の防御/6 我々にはどのような食物が必要か/7 これまでに我々はどのような食物に適応してきたのか/8 現在の我々はどんな食物を食べているのか/9 「避けるべき食物」を見分けるための単純明快な目安/10 現代食により引き起こされる害/11 炭水化物のタイプ/12 糖質代謝性症候群/13 不安障害(神経症)と糖質代謝性症候群/14 糖質代謝性症候群の身体症状/15 科学技術は救いとなるか/16 アレルギー/17 まとめ
 第2章 栄養補助食品の利用  
  1 サプリメントは粗悪な食事の埋め合わせとなるか/2 栄養補助食品(フード・サプリメント)とは何か/3 栄養補助食品(フード・サプリメント)のタイプ/4 「天然」ビタミンと「合成」ビタミンのちがいについて知っておくべきこと/5 ビタミンのサプリメントを詳しく見ていこう/6 欠乏と依存/7 無症候性ビタミン欠乏症候群/8 どのくらいのビタミンが必要か/9 サプリメントの安全性と毒性/10 オーソモレキュラー医学を否定する人たち/11 ある批判的な見方/コラム① 研究によると、ビタミン常用者は健康である/コラム② 栄養レベルを決める検査/コラム③ ビタミン大量投与療法に対する〝拒絶・嫌悪・反発〟について/コラム④ サプリメントへの強い国民的支持
 第3章 ナイアシン(ビタミンB3)  
  1 ビタミンB3によって回復が見込める症状/2 ビタミンB3の摂取/3 潜在的な副作用
 第4章 ビタミンC(アスコルビン酸)  
  1 体内のアスコルビン酸/2 ビタミンCが有効な場合/3 ビタミンCの摂取/4 潜在的副作用/コラム⑤ ビタミンCはなぜ「万能ゆえに敬遠される」のか 
 第5章 ビタミンE 
  1 承認待ちの治療/2 ビタミンEはどんなふうに効くのか/3 ビタミンEの摂取/4 潜在的副作用
 第6章 その他のビタミンB群とビタミンA  
  1 ビタミンA/2 チアミン(ビタミンB1)/3 リボフラビン(ビタミンB2)/4 ピリドキシン(ビタミンB6)/5 パントテン酸/6 ビタミンB12と葉酸/7 コリン
 第7章 ビタミンD  
  1 ビタミンDが有効な症状/2 ビタミンDの摂取/3 潜在的副作用 
 第8章 その他の重要な栄養素  
  1 イノシトール/2 イノシトールの摂取/3 バイオフラボノイド/4 アルファリポ酸(ALA)/5 必須脂肪酸(EFA)
 第9章 ミネラル  
 1 亜鉛/2 銅/3 セレン/4 カルシウム/5 マグネシウム/6 ホウ素/7 マンガン/8 鉄/9 有害金属/アルミ、鉛、水銀、カドミウム/コラム⑥ 亜鉛と銅/コラム⑦ エイズは複合栄養欠乏状態か 

第二部 それぞれの病気の治療
 第10章 消化管障害  
  1 糖質代謝症候群の症状/2 治療の選択肢/3 症例
 第11章 心血管系疾患
1 血中脂質(脂肪)/2 動脈硬化/3 心臓/4 脳への血流/5 高血圧/6 心血管系疾患の治療/7 症例
 第12章 関節炎 
  1 関節炎との栄養学的つながり/2 関節炎の治療/3 症例
 第13章 癌 
  1 八三歳の腎臓癌患者を治癒させたものは何か/2 癌に対するオーソモレキュラー療法/3 オーソモレキュラー療法の安全性/4 症例/5 結論として/コラム⑧ 癌と統合失調症/コラム⑨ 局所へのビタミンCは基底細胞癌を止める
 第14章 脳の老化
  1 老け込み/2 脳卒中後および外傷後脳損傷/3 アルツハイマー病/4 遅発性ジスキネジア/コラム⑩ 彼らは自説を実践したのか/コラム⑪ 有害金属と老化の促進
 第15章 精神疾患および行動障害 
  1 症候群/2 症候群の原因/3 精神科的問題へのオーソモレキュラー流アプローチ/4 統合失調症/5 気分障害/6 嗜癖/7 学習障害および行動障害の子供/8 ルース・フリン・ハレル博士の生涯(一九〇〇〜九一年)――子供たちを守るために闘い抜いた人/9 犯罪行為︱︱ そこに栄養的な側面はないだろうか/コラム⑫ 砂糖嗜癖患者/コラム⑬ ビタミンは子供を重金属から守り、行動障害を軽減する/コラム⑭ 健康的な食事によって犯罪は減らせるか 
 第16章 癲癇とハンチントン病  
  1 癲癇/2 ハンチントン病
 第17章 アレルギー、感染症、中毒反応、外傷、エリテマトーデス、多発性硬化症  
  1 全般的な抗ストレス処方/2 熱傷と外傷/3 感染症/4 アレルギー/5 食物への過敏性/6 中毒反応/7 自己免疫疾患
 第18章 皮膚障害  
  1 ニキビ(痤瘡)/2 乾癬/3 肌をいたわろう

結 論  

オーソモレキュラー医学について信頼できる情報を見つけるために 
コラム⑮ 米国政府が運営する世界最大の生物医学データベース《メドライン》の理不尽で不可思議な依怙贔屓 
著者文献リスト 
参考文献 
索引 
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