タイトル パリ68年5月
サブタイトル 叛逆と祝祭の日々
刊行日 2020年5月14日
著者 江口 幹
定価 3000+税
ISBN 978-4-8460-1934-1
Cコード C0030
ページ数 252
判型 四六
製本 上製
内容
パリ大学ナンテール分校を発火点として全土に拡がっていった「68年5月」。支配・管理の構造を解体しようとする運動と、これを維持し温存しようとする体制との攻防を軸に、貴重な証言と資料を交え、その全貌を明らかにする。「資本主義体制はもはや終末期に入った」「その崩壊過程はすでにはじまっている」との認識をもつ著者が「代わるべき新しい別の社会はどんなものが望ましいのか」「そこへの転換点はどう進められたらよいのか」の問いに対し、豊かな参考事例」としての68年5月の運動とそれにつながる3月22日運動の意義を示す。1998年6月に小社より刊行したのものに「解説に代えて」「江口幹の著作と訳業」を加えた新装版。

著者紹介
江口 幹(えぐち・かん)
1931〜2019年。
職業軍人の子として岩手県で生まれ、東京で育つ。私立成城中学を経て仙台陸軍幼年学校へ進むが14歳2年生の時に敗戦を経験。復学した成城中学をその年3年生で中退、15歳で家出。1947年『週刊平民新聞』を通じてアナキズムを知る。同紙専従の後、大阪労働組合の専従を経て東京にもどる。50−53年結核のために療養生活、その間にヴァレリーと出合う。54年交通関係の業界紙記者となり、60年からはフリーの編集者兼ライター。65年仏語学習のため渡仏、仏のアナキストと交流する。67年ゲランの『現代のアナキズム』を翻訳・刊行。68年に再度渡仏して五月革命を体験、またカストリアディスの著作を知る。60年代後半より五月革命や欧州での社会運動の潮流の紹介や評論活動を展開した。74年からはカストリアディスの理解に努め、80年に入ってカストリアディスの翻訳と紹介に務めた。
【主要著作】『五月革命の考察』(麦社)、『方位を求めて』『黒いパリ』『疎外から自治へ 評伝カストリアディス』(以上、筑摩書房)、『評議会社会主義の思想』(三一書房)、『文明変革の視点』『渇きのままに』(以上、論創社)
【主要訳書】ダニエル・ゲラン『現代のアナキズム』(三一新書)、ダニエル・ゲラン『神もなく主人もなくⅡ』(河出書房新社)、コルネリュウス・カストリアディス『社会主義か野蛮か』『想念が社会を創る』『したこととすべきこと』(以上、法政大学出版局)
編集者コメント
1969年末から72年まで、著者・江口幹とかなりの頻度で会っていたという川口秀彦氏は、「江口と五月革命とその受容などについて、思い出すかぎり述べてみようとは思う。そのことが、今の日本の状況下においても、現状変革への道を歩み出すことのヒントになることを祈りつつ」と「解説に代えて」で書いています。歴史をくぐりぬけ新装版として復刊された本書は、今がまさに読みどきではないかという気がします。
目次
はじめに 
第一章 発火点――パリ大学ナンテール分校 
1〝黄金の三十年〞の終わり近くに /2 社会の総管理化と世代の断絶 /3 教えるもの・教えられるものの分離の廃棄/4 社会主義思想の再構築/5 三月二十二日運動の形成へ 
第二章 フランスを震撼させた日々 
1 ナンテールからソルボンヌへ/2 燃えるカルチエ・ラタン、五月三日―九日/3バリケードの夜、五月十日―十一日/4 ゼネストの拡大、大学占拠から工場占拠へ/5 ユートピアの夢、壁の詩/6 引潮、取引、分裂、復讐劇 
第三章 六八年五月の精神と現実/運動の本質と内外の敵/2 活動家たちの変節と言行不一致 
第四章 あの日々からの三十年――継承と逆流 
1自律への志向を定着させた側面/2 荒廃を深めるフランス社会
第五章 いま、なぜ、六八年五月を語るのか 
注 
解説……川口秀彦 
江口幹の著作と訳業
関連書籍
ページ上部へ戻る