タイトル 松本泰探偵小説選Ⅲ
刊行日 2016年9月3日
著者 松本泰 著/横井司 編
定価 3,800円+税
ISBN 978-4-8460-1624-1
Cコード C0093
ページ数 408
判型 A5
製本 上製
シリーズ名 論創ミステリ叢書
シリーズ番号 107
内容
探偵小説デビュー作「濃霧」から『キング』連載の中編「嫦蛾の冠」まで、大正時代に書かれた創作探偵小説を六作収録。探偵小説専門誌を発行し、江戸川乱歩に先駆けて犯罪小説や探偵小説の分野で健筆を奮った松本泰の作品が今ここに蘇る。入手困難な探偵小説評論集『探偵小説通』も完全収録。英国モダニズムの洗礼を受けた日本探偵小説界の先駆者・松本泰の作品集第3弾!
著者紹介
松本 泰(まつもと・たい)
1887(明治20)年、東京生まれ。本名・泰三。慶応義塾・中等部の頃から『三田評論』に和歌を投稿。慶応義塾大学在学中『三田文学』に短編小説「樹陰」を発表して文壇デビュー。以後、同誌を始め『スバル』、『雄弁』などに創作を発表した。1913(大正2)年、イギリスに遊学。滞英中に、後に翻訳家として名を成す松本恵子と結婚。帰国後の21年、初めての探偵小説「濃霧」を『大阪毎日新聞』に連載。翌22年には「三つの指紋」を含む『松本泰秘密小説著作集』を書き下ろし刊行。23年、奎運社を創設し『秘密探偵雑誌』(23)、『探偵文芸』(25〜27)を発刊、自らも「P丘の殺人事件」(23)、「日陰の街」(26)などを発表した。同じ頃、東京の東中野に文化住宅を建設し、文化サロンを形成。1927(昭和2)年に『探偵文芸』が廃刊。文化村経営が破綻した影響もあって借金を抱え、娯楽雑誌に「清風荘事件」(32)、「昇降機殺人事件」(34)などの創作を発表するようになるが、次第に犯罪実話読物へと軸足を移していった。創作や実話読物以外の著書に、長編評論『探偵小説通』(30)、随筆集『炉辺と樹蔭』(35)がある他、恵子との共訳で『ヂッケンズ物語全集』全10冊(36〜37)をまとめた。1939(昭和14)年、腸癌により死去。
目次
【創作篇】
濃 霧
彼の犯罪
黒猫の眼
黒い扉
桐屋敷の怪事件
嫦娥の冠

【評論・随筆篇】
探偵小説通
云ふな、云ふな、それを云ふな
処女作の思ひ出

【編者解題】横井 司

松本泰書誌(未定稿)(横井司・編)
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