【結果発表!】第3回「論創ミステリ大賞」

 

 

【御礼ならびに選考結果のお知らせ】

「論創ミステリ大賞」選考委員会事務局

 

第3回の「論創ミステリ大賞」は、2024年9月末日までに応募総数77編の作品をお送りいただきました。「歴史・時代小説」という新しい試みにも関わらず、数多くの御応募をいただき、誠にありがとうございました。

2021年、弊社の創業50周年を記念して第1回の「論創ミステリ大賞」を公募しました。今回は、実力派の作者がさらに増え、「面白い!」と言える粒選りの作品群がしのぎを削る結果となりました。

事務局で8作品が第1次予選を通過し、続いて選考委員会(選考委員長:ミステリ評論家・横井司氏)で上記の通り1作品の大賞と4作品の最終候補作が選ばれました。

今後、大賞作は出版の準備を進めてまいります。受賞された方はもちろんのこと、応募された皆様にこの場をお借りして深く御礼申し上げる次第です。

 

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【受賞の言葉】   伊達 虔

数多くの応募作品の中でお選びいただいて感謝しております。

 

作品の背景には〈犬公方〉と揶揄された将軍・綱吉がいます。綱吉は天和2年(1682年)、犬の虐殺者を死刑に処しました。これを契機に、貞享2年(1685年)に「生類憐みの令」が発令されます。

 

本書の主人公である小鳥遊(たかなし)篤右衛門は、鷹狩の廃止に伴い、鳥見役から町方に移動します。
古い俳友である喜田屋庄兵衛の誘拐殺害事件が発生して、北町奉行所町廻同心の篤右衛門は息子・廣之進と共に、無法を働く犬目付の深見と対峙するものの、鳥見時代の怨念で篤右衛門は窮地に追い込まれていきますーー。

 

「生類憐みの令」は宝永6年(1706年)の綱吉崩御まで23年間続きました。過剰な慈悲心が暗黒の世を呼び込んだわけですが、それでも逞しく生き抜く主人公に光を託す思いで書き上げました。

 

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