タイトル | 甲賀三郎探偵小説選Ⅲ |
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刊行日 | 2017年3月1日 |
著者 | 甲賀三郎 |
定価 | 3,600円+税 |
ISBN | 978-4-8460-1569-5 |
Cコード | C0093 |
ページ数 | 440 |
判型 | A5 |
製本 | 上製 |
シリーズ名 | 論創ミステリ叢書 |
シリーズ番号 | 104 |
内容
稀代の論客が熱弁する探偵小説論『探偵小説講話』、待望の単行本初収録! 清廉の士を装いながら、巧妙な手口で上前を撥ねる怪弁護士・手塚龍太の事件簿を完全収録。読者への挑戦心が随所に垣間見える「木内家殺人事件」ほか、戦前期の探偵小説界を風靡し、探偵小説のパズル性を重視した本格至上論者の面目躍如たる選りすぐりのノン・シリーズ作品も収録した充実のラインナップ。探偵小説評論のほか、最新の書誌情報を反映させた「甲賀三郎著作リスト(暫定版)」(稲富一毅・編)を付す!
著者紹介
甲賀三郎(こうが・さぶろう)
1893(明26)年、滋賀県生まれ。本名・春田能為。1918年、東京帝大工学部化学科を卒業。20年、農商務省臨時窒素研究所技手となる。23年に雑誌『新趣味』の懸賞応募作「真珠塔の秘密」でデビューを果たし、以降、「琥珀のパイプ」(24)や「ニッケルの文鎮」(26)など、理化学トリックを使った作品を数多く発表する。28年に窒素研究所技師を退任して専業作家となり、〈気早の惣太〉シリーズのようなユーモア物から『支倉事件』(27)のような犯罪実話、さらには『怪奇連判状』(37-38)のような時代小説まで、様々な分野へ創作活動の幅を広げていく。32年には新潮社の「新作探偵小説全集」へ書下ろし長編『姿なき怪盗』を発表。探偵小説のパズル性を重視する立場を打ち出し、木々高太郎や大下宇陀児と探偵小説観の論争を繰り広げ、連載エッセイ「探偵小説講話」(35)、及び「探偵小説十講」(36-37)の中でも自身の主張を展開した。33年から35年まで文藝家協会理事を、42年から44年にかけて日本文学報国会事務局総務部長を、それぞれ務める。44年10月、日本少国民文化協会事務局長に就任。1945(昭20)年、公務で訪れた九州からの帰都途中、急性肺炎のため岡山県内の病院で死去。
1893(明26)年、滋賀県生まれ。本名・春田能為。1918年、東京帝大工学部化学科を卒業。20年、農商務省臨時窒素研究所技手となる。23年に雑誌『新趣味』の懸賞応募作「真珠塔の秘密」でデビューを果たし、以降、「琥珀のパイプ」(24)や「ニッケルの文鎮」(26)など、理化学トリックを使った作品を数多く発表する。28年に窒素研究所技師を退任して専業作家となり、〈気早の惣太〉シリーズのようなユーモア物から『支倉事件』(27)のような犯罪実話、さらには『怪奇連判状』(37-38)のような時代小説まで、様々な分野へ創作活動の幅を広げていく。32年には新潮社の「新作探偵小説全集」へ書下ろし長編『姿なき怪盗』を発表。探偵小説のパズル性を重視する立場を打ち出し、木々高太郎や大下宇陀児と探偵小説観の論争を繰り広げ、連載エッセイ「探偵小説講話」(35)、及び「探偵小説十講」(36-37)の中でも自身の主張を展開した。33年から35年まで文藝家協会理事を、42年から44年にかけて日本文学報国会事務局総務部長を、それぞれ務める。44年10月、日本少国民文化協会事務局長に就任。1945(昭20)年、公務で訪れた九州からの帰都途中、急性肺炎のため岡山県内の病院で死去。
目次
【創作篇】
眼の動く人形
瑠璃王の瑠璃玉
ニウルンベルクの名画
傍聴席の女
緑色の犯罪
妖光殺人事件
アラディンの洋燈
蛇屋敷の殺人
午後二時三十分
日の射さない家
水晶の角玉
郵便車の惨劇
幽霊屋敷
木内家殺人事件
【評論・随筆篇】
探偵問答
探偵小説とゲーム
探偵小説問答
探偵小説講話
三つの感想
探偵小説入門
【解題】稲富一毅
甲賀三郎著作リスト(暫定版)(稲富一毅・編)
眼の動く人形
瑠璃王の瑠璃玉
ニウルンベルクの名画
傍聴席の女
緑色の犯罪
妖光殺人事件
アラディンの洋燈
蛇屋敷の殺人
午後二時三十分
日の射さない家
水晶の角玉
郵便車の惨劇
幽霊屋敷
木内家殺人事件
【評論・随筆篇】
探偵問答
探偵小説とゲーム
探偵小説問答
探偵小説講話
三つの感想
探偵小説入門
【解題】稲富一毅
甲賀三郎著作リスト(暫定版)(稲富一毅・編)
備考
もっと詳しく甲賀三郎について知りたい方は、甲賀三郎研究サイト「甲賀三郎の世界」をご覧下さい。
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