タイトル 改訂新版 真夜中のミステリー読本
刊行日 2019年12月27日
著者 藤原宰太郎 藤原遊子
定価 1800円+税
ISBN 978-4-8460-1886-3
Cコード 0095
ページ数 208
判型 四六
製本 並製
内容
ミステリーの歴史からトリック分類まで、この一冊を読めば推理小説の”通”になれる! 推理小説ガイドの名著『真夜中のミステリー読本』が父娘共著の改訂版として新装刊。
著者紹介
藤原宰太郎
 1932年3月6日、広島県尾道生まれ。本名は宰(おさむ)。早稲田大学露文科を卒業後、病気療養のため帰郷し、国内外の推理小説を読みあさった。『宝石』や『探偵倶楽部』などの雑誌へ短編を投稿しながら、テレビドラマの台本も執筆。68年刊行の『探偵ゲーム』と72年刊行の『世界の名探偵50人』がベストセラーとなり、以降、トリック紹介本や名探偵紹介本を多数刊行する。漫画雑誌やスポーツ新聞から依頼された推理クイズ執筆が多忙となり、短編小説の発表が途絶えた。86年、初の書下ろし長編『密室の死重奏(カルテット)を刊行。一時的な休筆期間を経て別名義での創作活動を再開したが、脳梗塞を患い、2008年に断筆した。2019年5月21日、87歳で死去。

藤原遊子
 藤原宰太郎の長女。早稲田大学社会科学部卒業。コピーライターとして広告制作業に携わる。
編集者コメント
1990年に発売された『真夜中のミステリー読本』(ワニ文庫)が約30年ぶりに増補・改訂の新装版として復刊します。削除された項目があれば、新しく書き下ろされた追加項目もあり、トリック研究の作例紹介数は200件近くまで増えました。エラリー・クイーンやアガサ・クリスティ、コナン・ドイルに関する記事は研究家によるチェックを受け、元本の誤解や誤記、誤情報を最新情報に基づいて訂正しています。
目次
はじめに 「気楽に読む」が最良のミステリー読書法 藤原宰太郎

プロローグ 読むためにも知っておきたい推理小説のルール

第一章 ミステリーを10倍楽しく読む方法
推理小説に関する雑学知識
 私立探偵の元祖はドロボウ出身
 世界最大のピンカートン探偵社
 日米私立探偵事情
 推理小説はアメリカ生まれ
 世界最初の長編推理小説
 感傷を切りすてたハードボイルド小説
 名探偵の私生活拝見
 シャーロック・ホームズは麻薬中毒だった
 東西同一トリックを検証すると……
 トリッの一致もやむなしの現代ミステリー事情
 推理小説と密室トリック
 密室トリックは限界という意味
 日本のミステリーと鉄道事情
 カルネアデスの板を知っているか
 法律を利用した捨て身のトリック
 空前の大ロングラン推理劇
 複雑化する暗号小説
 ベルリンの壁とスパイ小説
 科学捜査の進歩はミステリー作家泣かせ
 指紋がなぜきめ手になるのか
 指紋学の出発点は日本の慣習から
 指紋を消したギャングの末路

第二章 事実は小説よりもミステリー
古今無双の推理作家列伝
 同一作者が対談するトリックとは
 二人で一人のミステリー作家
 四人揃えば新人作家
 作者の名前と探偵の名前
 ミステリー作家の量産レース
 懸賞応募落選から流行作家へ
 内容さえよければ受賞できる
 芸能界から推理作家へ転職した男
 楽観的な占いが見事に的中
 推理小説ブームの火付け役は車イスの女流作家
 刑務所は最高のミステリー学校
 トリックなら奇術師作家におまかせ
 技巧は作家の“いかにも”な特技
 二十四のペンネームを持つ作家
 三十を越えるペンネームを持つ作家
 推理作家になるには入院すべし?
 公約を破って公約を証明したヴァン・ダイン
 ミステリー作家の悲劇的な最期
 大統領はミステリーがお好き

第三章 こんなミステリーがあった
知られざる推理小説ガイド
 読者を犯人にした究極の大トリック
 犯人=被害者の怪トリック
 結末のわからないミステリー
 あの世が舞台のミステリー
 犯人と死体が多すぎる
 もれなく証拠品がついてくる
 味覚が暴く犯罪
 犯人は見た!
 最長ミステリーは日本製
 透明人間のミステリー
 日本エキゾチズムの珍本
 閉ざされた環境下での犯罪
 嘲笑う悪人、敗れる探偵
 読まれない「名作」あれこれ
 童謡は殺しのメロディー
 新素材で大変身
 あなたは犬派か、猫派か
 タバコとミステリー
 将棋とミステリー
 写真とミステリー
 エレベーターとミステリー
 誘拐ミステリー傑作選
 脱獄ミステリー傑作選
 考古学ミステリー傑作選
 江戸の捕物帳傑作選
 〈黒〉の推理小説

第四章 古今東西トリック研究
難事件に謎に挑戦せよ
 時計のトリック
 電話のトリック
 郵便のトリック
 草花のトリック
 鳥のトリック
 動物のトリック
 虫のトリック
 車のトリック
 鉄道のトリック
 乗り物のトリック

第五章 世界のユニーク探偵たち
名探偵紳士録
 酔いどれ探偵
 シルバー探偵
 盲目探偵
 最年少の探偵
 名なしの探偵
 トラベル探偵
 リッチ探偵
 幽霊探偵
 名探偵の死
 ヘビースモーカー探偵
 世界の偉人は名探偵

あとがき 藤原遊子
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