タイトル | オオカミは目玉から育つ |
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刊行日 | 2018年6月8日 |
著者 | 金經株 著/韓成禮 訳 |
定価 | 1,800円+税 |
ISBN | 978-4-8460-1728-6 |
Cコード | 0074 |
ページ数 | 176 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
内容
韓国気鋭詩人の戯曲集
独特のリズムで描く混沌とした世界
人間でありながらオオカミの姿の母子を通して生命の本質に迫る不条理劇『オオカミは目玉から育つ』、雪降る海辺で出会った身障者のキムとお巡りさんとの対話から絶望と希望の葛藤を描いた『私が一番美しかった時、私のそばには愛する人がいなかった』の傑作2本を収録。
独特のリズムで描く混沌とした世界
人間でありながらオオカミの姿の母子を通して生命の本質に迫る不条理劇『オオカミは目玉から育つ』、雪降る海辺で出会った身障者のキムとお巡りさんとの対話から絶望と希望の葛藤を描いた『私が一番美しかった時、私のそばには愛する人がいなかった』の傑作2本を収録。
著者紹介
金經株(キム・ギョンジュ)
一九七六年、全羅南道光州生まれ。西江大学哲学科を卒業し、韓国芸術総合学校音楽劇創作科の大学院課程を修了した。二〇〇三年、ソウル新聞新春文芸に詩が当選して文壇デビュー。二〇一五年には東亜日報新春文芸に戯曲が当選して劇作家として文壇デビュー。その後、数年間はゴースト・ライターとして活動し、官能小説作家、コピーライター、独立映画会社勤務などの職業を経て、様々なジャンルの文を書いてきた。現在、韓国詩壇で最も注目される若手詩人の一人で、「現代詩を率いる若き詩人」、「最も注目すべき若手詩人」に選定された。二〇〇六年、第一詩集『私はこの世界にない季節である』を出版し、純文学としては珍しく三〇刷以上売れて、文学界だけでなく大衆にも新鮮な衝撃を与えた。この詩集は、「韓国文学の祝福であり、呪いである」、「韓国で書かれた最も重要な詩集」などという評価を受け、さらに「未来派」という新しい文学運動を起こして注目を浴びた。詩だけでなく、演劇実験室「恵化洞一番地」に、作品「オオカミは目玉から育つ」を掲載して劇作家としても活動を開始し、現在自分のスタジオ「flying airport」で演劇、音楽、映画、美術などの立体的な方式を導入して、詩劇実験運動を行っている。「二〇〇九、世界文化オリンピック、テルピック大会」に韓国代表として選出され、言語芸術詩劇部門の最終審査までノミネートされた。作家の作品は、アメリカ、フランス、メキシコなどで地道に翻訳・舞台化されている。著書として、詩集『奇談』、『時差の目を宥める』、『鯨と水蒸気』などがあり、エッセイ集『PASSPORT』、『密語』、『寝ていて、そばにいるから』、『パルプ・ファクション』などがあり、戯曲集として、『ブラックボックス』、『蝶の眠り』など、多数がある。〈詩作文学賞〉、〈今日の若き芸術家賞〉、〈金洙暎(キム・スヨン)文学賞〉などを受賞した。本書に掲載された戯曲「オオカミは目玉から育つ」は、韓国文学史では絶滅してしまった詩と劇の原型的結合を作業し続けてきた金經株詩人の最初の戯曲作品で、核戦争以降の未来世界で生き残ったオオカミ人間たちが野生の鳴き声(野聲)を回復する過程を通じ、人間存在の本質的世界観を詩劇の形を通じて、寓話的に、そして不条理に表現した作品である。この作品は、演劇実験室「恵化洞一番地」を通じて、二〇〇六年の初演以降、「独特で魅惑的な想像力」という評とともに現在も続けて公演されている。
韓成禮(ハン・ソンレ)
1955年、韓国全羅北道井邑生まれ。世宗大学日語日文学科及び同大学政策科学大学院国際地域学科日本専攻修士卒業。1986年、「詩と意識」新人賞受賞で文壇デビュー。一九九四年、許蘭雪軒文学賞受賞。詩集に『実験室の美人』『柿色のチマ裾の空は』『光のドラマ』などがある。鄭浩承詩集『ソウルのイエス』、金基澤詩集『針穴の中の嵐』、文貞姬詩集『 今、バラを摘め』ほか、多数の日本語翻訳詩集と、辻井喬『彷徨の季節の中で』、村上龍『限りなく透明に近いブルー』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、丸山健二『月に泣く』、東野圭吾『白銀ジャック』ほか、多数の韓国語翻訳書がある。 現在、世宗サイバー大学兼任敎授。
一九七六年、全羅南道光州生まれ。西江大学哲学科を卒業し、韓国芸術総合学校音楽劇創作科の大学院課程を修了した。二〇〇三年、ソウル新聞新春文芸に詩が当選して文壇デビュー。二〇一五年には東亜日報新春文芸に戯曲が当選して劇作家として文壇デビュー。その後、数年間はゴースト・ライターとして活動し、官能小説作家、コピーライター、独立映画会社勤務などの職業を経て、様々なジャンルの文を書いてきた。現在、韓国詩壇で最も注目される若手詩人の一人で、「現代詩を率いる若き詩人」、「最も注目すべき若手詩人」に選定された。二〇〇六年、第一詩集『私はこの世界にない季節である』を出版し、純文学としては珍しく三〇刷以上売れて、文学界だけでなく大衆にも新鮮な衝撃を与えた。この詩集は、「韓国文学の祝福であり、呪いである」、「韓国で書かれた最も重要な詩集」などという評価を受け、さらに「未来派」という新しい文学運動を起こして注目を浴びた。詩だけでなく、演劇実験室「恵化洞一番地」に、作品「オオカミは目玉から育つ」を掲載して劇作家としても活動を開始し、現在自分のスタジオ「flying airport」で演劇、音楽、映画、美術などの立体的な方式を導入して、詩劇実験運動を行っている。「二〇〇九、世界文化オリンピック、テルピック大会」に韓国代表として選出され、言語芸術詩劇部門の最終審査までノミネートされた。作家の作品は、アメリカ、フランス、メキシコなどで地道に翻訳・舞台化されている。著書として、詩集『奇談』、『時差の目を宥める』、『鯨と水蒸気』などがあり、エッセイ集『PASSPORT』、『密語』、『寝ていて、そばにいるから』、『パルプ・ファクション』などがあり、戯曲集として、『ブラックボックス』、『蝶の眠り』など、多数がある。〈詩作文学賞〉、〈今日の若き芸術家賞〉、〈金洙暎(キム・スヨン)文学賞〉などを受賞した。本書に掲載された戯曲「オオカミは目玉から育つ」は、韓国文学史では絶滅してしまった詩と劇の原型的結合を作業し続けてきた金經株詩人の最初の戯曲作品で、核戦争以降の未来世界で生き残ったオオカミ人間たちが野生の鳴き声(野聲)を回復する過程を通じ、人間存在の本質的世界観を詩劇の形を通じて、寓話的に、そして不条理に表現した作品である。この作品は、演劇実験室「恵化洞一番地」を通じて、二〇〇六年の初演以降、「独特で魅惑的な想像力」という評とともに現在も続けて公演されている。
韓成禮(ハン・ソンレ)
1955年、韓国全羅北道井邑生まれ。世宗大学日語日文学科及び同大学政策科学大学院国際地域学科日本専攻修士卒業。1986年、「詩と意識」新人賞受賞で文壇デビュー。一九九四年、許蘭雪軒文学賞受賞。詩集に『実験室の美人』『柿色のチマ裾の空は』『光のドラマ』などがある。鄭浩承詩集『ソウルのイエス』、金基澤詩集『針穴の中の嵐』、文貞姬詩集『 今、バラを摘め』ほか、多数の日本語翻訳詩集と、辻井喬『彷徨の季節の中で』、村上龍『限りなく透明に近いブルー』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、丸山健二『月に泣く』、東野圭吾『白銀ジャック』ほか、多数の韓国語翻訳書がある。 現在、世宗サイバー大学兼任敎授。
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