タイトル 佐左木俊郎探偵小説選 II
刊行日 2021年3月12日
著者 佐左木俊郎/竹中英俊、土方正志 編
定価 3400円+税
ISBN 978-4-8460-1927-3
Cコード 0093
ページ数 328
判型 A5
製本 上製
シリーズ名 論創ミステリ叢書
シリーズ番号 125
内容
佐左木俊郎生誕120周年記念出版! 入手困難な戦前の傑作短編集『街頭偽映鏡』を90年ぶりに復刊! 農民小説から探偵小説まで佐左木文学の魅力を凝縮した作品集が装いも新たによみがえる。巻末には佐左木俊郎の縁者・竹中英俊氏による書下ろしエッセイを二編収録。
著者紹介
佐左木俊郎(ささき・としろう)
 1900年4月14日、宮城県一栗村(現・大崎市)生まれ。本名・佐々木熊吉。村立上野目尋常高等小学校を卒業後、文学に親しみながら機関夫として北海道で働き、17年に上京。さまざまな職に就き、雑誌『文章倶楽部』の編輯助手を経て、24年の秋に新潮社の正社員となる。新興芸術派の一人として農民文芸界に所属し、加藤武雄に兄事しながら農民文学の旗手として「都会地図の膨張」(30)や「黒い地帯」(同)など都会の喧噪に侵食される農村の悲劇を描いた短編を精力的に発表、作品は映画化もされた。日本初の書下ろし長編探偵小説だけで構成された叢書「新作探偵小説全集」の企画者として自身も探偵小説「狼群」(33)を執筆するが、執筆中の1933年3月13日、病によって急逝。遺作となった「狼群」は同僚の奥村五十嵐によって補筆され、「新作探偵小説全集」第4巻として刊行された。

〔編者〕
竹中英俊(たけなか・ひでとし)
 1952年、宮城県大崎市生まれ。早稲田大学卒。1974年に財団法人・東京大学出版会へ就職し、編集局長や常務理事を歴任、2012年3月に退任した。現在は北海道大学出版会相談役を務める傍ら、「竹中編集企画室」を主宰。佐左木俊郎の縁戚として、『佐左木俊郎選集』(英宝社)の編纂など文学活動再評価に向けた顕彰に尽力する。

土方正志(ひじかた・まさし)
 1962年、北海道ニセコ町生まれ。東北学院大学卒。出版社〈荒蝦夷〉代表取締役。作家・編集者。『ユージン・スミス 楽園へのあゆみ』(佑学社)、『てつびん物語 阪神淡路大震災・ある被災者の記録』(偕成社)で、それぞれ産経児童出版文学賞を受賞。
目次
街頭の偽映鏡
錯覚の拷問室
指と指環
告白の芽
猟奇の街
黒馬綺譚
汽笛
接吻
横顔
機関車
双生兒
或る不良少女の記録
或る有閑未亡人の話
或る嬰児殺しの動機
脚気病患者
錯覚の発生
街頭の風景
栓の出来ない話
運命を手繰る者



腐敗せる城を脱出して
恋愛・導火線の傍から
秘密の風景画
悪い仲間の話
街底の熔鉱炉
或る部落の五つの話
秋草の顆
猟犬物語
接吻を盗む女の話
街頭の挿話
仮装観桜会

【巻末エッセイ】  竹中英俊
佐左木俊郎の風景
佐左木俊郎と吉野作造

編者解題 土方正志
関連書籍

「二十四の瞳」からのメッセージ

澤宮 優

2400円+税

「西日本新聞」(2023年4月29日付)に書評が掲載されました。

日本の脱獄王

白鳥由栄の生涯 斎藤充功著

2200円+税

「週刊読書人」(2023年4月21日号)に書評が掲載されました。

算数ってなんで勉強するの?

子供の未来を考える小学生の親のための算数バイブル

1800円+税

台湾野球の文化史

日・米・中のはざまで

3,200円+税

ページ上部へ戻る