タイトル 大学教育に未来はあるか
サブタイトル 歴史的経緯から考察する再生への方途
刊行日 2025年1月6日
著者 武村秀雄
定価 3800円+税
ISBN 978-4-8460-2475-8
Cコード 3037
ページ数 372
判型 A5
製本 上製
シリーズ名 桜美林大学叢書
シリーズ番号 023
内容
本書は著者がこれまで研究テーマにしてきた、
高等教育機関の中心に位置する「大学教育・研究」に関する
考察・提案などを整理し、書籍化したものである。

まずは米国や英国の大学の歴史的な発展と取り組みを考察し、
次に国内の文科省や内閣府の最新資料から
21世紀中葉以降に向けた大学再生への探求と処方箋を読む。

次代の高等教育機関の構築は、
組織の改編や意識改革の実施によって成熟期を迎えられるが、
時期を失すれば衰退期に陥る。

本書では、大学の教育・研究が円熟期に入り、
魅力を増すために必要な具体的な方策を提案するものである。
「大学教育とは何か」への答えとして、
著者は「出口主義文化」の構築を今なすべき最重要課題と喝破する。
著者紹介
武村秀雄(たけむら・ひでお)
米国ピッツバーグ大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。博士(教育学)。桜美林大学名誉教授。
桜美林大学大学院で国際学研究科前期課程主任教授、博士後期課程教授、大学院次長を経て四ツ谷キャンパス長、教務部長を歴任。専門は高等教育論、日米大学制度論、大学理念研究、大学制度の国際比較。
執筆書に『A New Approach to Creative Writing of English』(中央大学出版部、1992)、『国際化時代のまちづくり』(中央経済社、1993)、『英語と比較できる和製カタカナ語事典』(創藝社、1995)、『大学カリキュラムの再編成 これからの学士教育』(玉川大学出版部、1997)他、論文多数。
高等教育国際交流協会専務理事(〜1990年)、日本英語検定協会1級検定面接委員(〜2000年)、日本教育学会(〜2017年)、大学英語教育学会(〜2000年)、大学教育学会事務局長(2009年)、大学教育学会(〜2017年)。
目次
【第1章】大学発展過程―黎明期から成長期へ―
第1節 寡頭政治体制下における近代高等教育政策
第2節 日本の高等教育再生におけるアメリカの占領政策
第3節 戦後新制大学の発展と改革動向
第4節 学士力向上と質保証のためのFD

【第2章】米国・英国の大学からの管理運営に関する示唆と影響
第1節 米国の大学における理事会の役割
第2節 米国高等教育機関に対する認可制度
第3節 先進国のFD活動からの示唆
第4節 英国の大学における質保証システム

【第3章】 21世紀中葉の大学未来像―向かうのは成熟期か衰退期か―
第1節 21世紀の学士課程教育を求めて
第2節 21世紀型文理融合のリベラルアーツ大学が求める学生像
第3節 専門知識を有する大学職員の養成
第4節 課程制大学院としての再構築に向けて
第5節 大学院博士課程・後期課程の実例と改革を提案
第6節 大学入試の変遷からみえる国民性
第7節 本来の大学教育とは
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