タイトル 柳絮舞い散る街・長春で
サブタイトル 私のセカンドステージ
刊行日 2019年6月3日
著者 建石一郎
定価 2200円+税
ISBN 978-4-8460-1842-9
Cコード C0095
ページ数 282
判型 四六
製本 上製
内容
中国東北部に位置する吉林省長春市の東北師範大学に日本語教師として赴任した著者の奮闘記である。

江戸川区職員を最後に定年退職した著者は、第2の人生として国外での日本語教師として活躍を始めた。本書は、これまで経験のなかった教師として「日本語を教える」ことを始めた。中国、長春、東北師範大学というどれもが初めての場での異文化体験は驚きと戸惑いと教師としての悩みと充実感をもたらしていく。

大学の同僚、学生との交流が著者の淡々とした筆致を通して鮮やかに描かれている。またかつて日本が侵略していった旧満洲地域への筆者の思いと、当時、満洲地域で活躍した日本人作家への研究心が並々でないことも強く印象づけられる。
著者紹介
建石一郎(たていし・いちろう)
2014年インド・ベンガルール、サクラ日本語センターなど教育機関で、日本語中上級、卒論等を教える。

元日本社会文学会評議員、元厚生労働省モニター及び事業仕分け人。

著書に『福祉が人を生かすとき』(あけび書房)『《満洲国》文化細目』(不二出版・共同執筆)『夢と希望を載せて』(図書出版アルム)『ラストエンペラーの居た街で』(あけび書房)
目次
はじめに 中国長春に戻る 最低気温マイナス19度、最高気温マイナス12度 小島順子さんと再会 二学期の授業が始まる 長春市図書館へ行く 学生のうつ症状 黄砂が襲う 旧満蒙開拓団の一地域の阿城へ行く 阿城区内を見学する 授業の間にもいろいろ 朝から鳥のようにビニールが空に舞う 後期中間テストと旅行計画 妻を迎えに長春国際空港へ メーデーの日、集安へ向けて出発する 趙冶さんとお父さんの迎えを受ける 高句麗広開土王の石碑や陵を見る 鴨緑江を挟んで北朝鮮の生活を垣間見る 趙冶さんの家族に見送られ集安を発つ 家家楽スーパーから農大市場へ 候蕾さんと浄月潭へ 妻の帰国 農大市場へ買い物 東北師範大学図書館へ行く 四年生の卒業論文「七三一部隊とは何か」 牡丹公園から新民大街へ行く お別れ餃子パーティーが行われた 長春国際図書館学術会議に参加 我孫子先生の招待で呂先生たちと会う このところ三〇度を越す暑さ 猛暑の中、呂先生と満洲作家調査 学年末テストが始まる 帰省しない学生たちと吉林市へ 松花江の岸辺を散歩する あとがき
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