タイトル | 水の出会うところ |
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サブタイトル | レイモンド・カーヴァー詩集 |
刊行日 | 1989年6月30日 |
著者 | レイモンドカーヴァー 著/黒田絵美子 訳 |
定価 | 1,880 円+税 |
ISBN | 978-4-8460-0110-0 |
Cコード | |
ページ数 | 226 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
内容
ミニマリストのミニマムな遺言状
どんなに君を愛していたか,
君といるとどんなに楽しかったか,伝える間もなく.
どっちにしろ,どうか,ぼくの死をあまり嘆かないで.
ぼくの一生は,幸せだったんだから.
どんなに君を愛していたか,
君といるとどんなに楽しかったか,伝える間もなく.
どっちにしろ,どうか,ぼくの死をあまり嘆かないで.
ぼくの一生は,幸せだったんだから.
著者紹介
レイモンドカーヴァー
1938年、オレゴン州生まれ。製材所勤務、病院の守衛、教科書編集などの職を転々とするかたわら執筆を始める。76年刊行の短篇集『頼むから静かにしてくれ』が全米図書賞候補、83年刊行の同『大聖堂』が全米批評家協会賞及びピュリッツァー賞候補となる。その独特の味わいの短篇作品はアメリカ文学界に衝撃を与え、後進の作家にも大きな影響を与えた。数々の短篇作品のほか詩人としての作品も多数。88年、肺癌のため死去。
1938年、オレゴン州生まれ。製材所勤務、病院の守衛、教科書編集などの職を転々とするかたわら執筆を始める。76年刊行の短篇集『頼むから静かにしてくれ』が全米図書賞候補、83年刊行の同『大聖堂』が全米批評家協会賞及びピュリッツァー賞候補となる。その独特の味わいの短篇作品はアメリカ文学界に衝撃を与え、後進の作家にも大きな影響を与えた。数々の短篇作品のほか詩人としての作品も多数。88年、肺癌のため死去。
編集者コメント
[訳者あとがきより]
この詩集は彼の自伝であるとともに、遺言状でもある。彼が死んでしまった今、さらにその観が強い。早い時期から彼は自分の死を意識していた。死を恐れる詩、臨終を描いた詩など、死にまつわる作品を数多く書いている。いつごろから彼が死を予感していたのかは定かでないが、人生に別れを告げる際の結論のようなものを用意しておこうと考えていたように思われる。そして、「ぼくが死んだら」の最後の言葉を彼の遺言として信じるとすれば、残された者は彼の死を嘆いてはいけない、彼の一生は幸せだったのだから。
この詩集は彼の自伝であるとともに、遺言状でもある。彼が死んでしまった今、さらにその観が強い。早い時期から彼は自分の死を意識していた。死を恐れる詩、臨終を描いた詩など、死にまつわる作品を数多く書いている。いつごろから彼が死を予感していたのかは定かでないが、人生に別れを告げる際の結論のようなものを用意しておこうと考えていたように思われる。そして、「ぼくが死んだら」の最後の言葉を彼の遺言として信じるとすれば、残された者は彼の死を嘆いてはいけない、彼の一生は幸せだったのだから。
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