タイトル 英雄と悪役の狭間で
刊行日 2024年8月30日発売予定
著者 アンジェラ・カーター 著/井伊順彦 訳
定価 2500円+税
ページ数 256
判型 四六
製本 上製
シリーズ名 論創海外ミステリ
シリーズ番号 321
内容
 終末感漂う近未来。家族を失った少女は異人種と出会い、共同体(コミュニティ)の“外側に存在する世界”で新たな価値観や生活様式を知り、肉体的にも精神的にも成長をしていくが……。サマセット・モーム賞受賞の女流作家が壮大なスケールで描く〈形而上小説〉、原作発表から55年の時を経た初邦訳!

 自身の存在基盤たる社会の構造が揺るがないことを大前提として、殺人事件などの“ 謎”を追い、犯人を探し当てれば万事めでたしとなるのが世にいうミステリ小説だとすれば、社会の崩壊後に価値基準を自ら創り上げてゆかんと試行錯誤する若い女の姿を中心に据えた本書は、凡百のミステリ小説の域をはるかに超え、人生の奥義をつかむ旅に出た形而上小説だ。(「訳者あとがき」より)
著者紹介
アンジェラ・カーター
 本名はアンジェラ・オリーブ・ストーカー。1940 年、イングランド南部のイーストボーン生まれ。ブリストル大学で英文学を学び、卒業後は新聞記者として働いた。1966 年に“Shadow Dance” で作家デビュー。“Several Perceptions”(1968)でサマセット・モーム賞を、『夜ごとのサーカス』(84)でジェイムズ・テイト・ブラック記念賞を、それぞれ受賞した。1992 年死去。

[訳者]
井伊順彦(いい・のぶひこ)
 早稲田大学院博士前期課程(英文学専攻)修了。英文学者。編訳書にサキ『レジナルド』(kindle 版、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、サキ『四角い卵』(風濤社)、R・L・スティーヴンソン『眺海の館』(論創社)、英国モダニズム短篇集『自分の同類を愛した男』、『世を騒がす噓つき男』(ともに風濤社)など。単独訳書にD・H・ロレンス『黙示録論ほか三篇』、コリン・ウィルソン『必須の疑念』(ともに論創社)など多数。英国ジョウゼフ・コンラッド協会、英国バーバラ・ピム協会、トマス・ハーディ協会各会員。
目次
英雄と悪役との狭間で
訳者あとがき
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