タイトル 近代出版史探索
刊行日 2019年10月25日
著者 小田光雄
定価 ¥6000+税
ISBN 9784846018795
Cコード 0095
ページ数 744
判型 四六
製本 上製
内容
古本屋散策から見えてくるもの

古本の世界を渉猟するうちに「人物」と「書物」が無限に連鎖し、歴史の闇に消えてしまった近代出版史が浮き彫りになる。

第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞後の200編!

失われた歴史を横断する〈知〉のクロニクル!
著者紹介
1951 年,静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版業に携わる。著書『〈郊外〉の誕生と死』『郊外の果てへの旅/混住社会論』(いずれも論創社)、『図書館逍遥』(編書房)、『書店の近代』(平凡社)、『出版社と書店はいかにして消えていくか』などの出版状況論三部作、『出版状況クロニクルⅠ〜Ⅴ』インタビュー集「出版人に聞く」シリーズ、『古本探究Ⅰ〜Ⅲ』『古雑誌探究』(いずれも論創社)『古本屋散策』(第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞、論創社)、訳書『エマ・ゴールドマン自伝』(ぱる出版)、エミール・ゾラ「ルーゴン=マッカール叢書」シリーズ(論創社)などがある。個人ブログ【出版・読書メモランダム】http://odamitsuo.hatenablog.com/ に「出版状況クロニクル」を連載中。
目次
1 『奇譚クラブ』から『裏窓』へ
2 『裏窓』と濡木痴夢男
3 SM雑誌の原点としての伊藤晴雨
4 アルフレッド・キントの『女天下』
5 フックスの『風俗の歴史』
6 中川彩子と藤野一友
7 貸本マンガ家鹿野はるお
8 藤見郁の『地底の牢獄』
9 『あまとりあ』と高橋鉄
10 『マンハント』編集長 中田雅久
11 謎の訳者帆神煕と第一出版社
12 伏見冲敬訳『肉蒲団』をめぐって
13 前田静秋・西幹之助共訳『アフロディト』と紫書房
14 村山知義と艶本時代
15 「変態十二史」と「変態文献叢書」
16 坂本篤の「口伝・艶本紳士録」と『文芸市場』
17 『竹酔自叙伝』と朝香屋書店
18 下位春吉と『全訳デカメロン』
19 佐藤紅霞と『世界性欲学辞典』
20 クラウス『日本人の性生活』に関するミステリ
21 翻訳者としての佐々木孝丸
22 団鬼六の『花と蛇』初版
23 千草忠夫と『不適応者の群れ』
24 江戸川乱歩の『幽鬼の塔』
25  井東憲と『変態作家史』
26 山崎俊夫と『美童』
27 北島春石と倉田啓明
28 赤本、演歌師、香具師
29 三人の画家と「宿命の女」
30 柳沼沢介と武俠社
31 『近代犯罪科学全集』と『性科学全集』
32 『現代猟奇尖端図鑑』と『世界猟奇全集』
33 佐治祐吉の『恐ろしい告白』
34 今東光の『稚児』
35 今東光『奥州流血録』の真の作者 生出仁
36 南方熊楠と酒井潔
37 岡書院の『南方随筆』
38 岩田準一と田中直樹
39 田中直樹『モダン・千夜一夜』と奥川書房
40 横山重と大岡山書店
41 『岩つつじ』と「未刊珍本集成」
42 古典文庫と『男色文献書志』
43 澤田順次郎の『神秘なる同性愛』
44 中野正人、花房四郎、『同性愛の種々相』
45 宮武外骨と紅夢楼主人『美少年論』
46  折口信夫「口ぶえ」
47 文芸市場社復刻版『我楽多文庫』
48 通俗性欲書と南海書院
49 中山太郎と『売笑三千年史』
50 丸木砂土『風変りな人々』と澤村田之助
51 シャンソール『さめやま』
52 風俗資料刊行会の『エル・キターブ』
53 戦前戦後の二見書房
54 西谷操と秋朱之介の『書物游記』
55 尾崎久彌『江戸軟派雑考』
56 尾崎久彌と若山牧水
57 異能の翻訳者 矢野目源一
58 マリイ・ストープス『結婚愛』
59 マリー・ストープスと能
60 野村吉哉と加藤美侖
61 南柯書院と南柯叢書
62 平井功と『游牧記』
63 平井功『孟夏飛霜』と近代文明社
64 典文社印刷所と蘭台山房『院曲サロメ』
65 南宋書院、湧島義博、田中古代子
66 宮本良『変態商売往来』と松岡貞治『性的犯罪雑考』
67 三谷幸夫訳のヴォルテール『オダリスク』
68 ヂィデロ『不謹慎な宝石』とディドロ『お喋りな宝石』
69 松村喜雄『乱歩おじさん』と『江戸川乱歩殺人原稿』
70 江戸川乱歩と中央公論社『世界文芸大辞典』
71 江戸川乱歩と「J・A・シモンズのひそかなる情熱」
72 乱歩、谷崎潤一郎、クラフト・エビング『変態性欲心理』
73 乱歩以後のJ・A・シモンズ
74 エドワード・カーペンターと石川三四郎
75 アンドレ・ジイド『コリドン』
76 ハヴロック・エリスの日月社版『性の心理』
77 『性の心理』と田山花袋『蒲団』
78 田山花袋とゾラの英訳
79 田山花袋と近代文明社『近代の小説』
80 『性の心理』と『相対会研究報告』
81 『性の心理』とナボコフ『ロリータ』
82 大槻憲二と『フロイド精神分析学全集』
83 木村鷹太郎訳『プラトーン全集』
84 花咲一男と岡田甫
85 日輪閣『秘籍 江戸文学選』
86 平井蒼太と富岡多恵子『壺中庵異聞』
87 探偵小説、民俗学、横溝正史『悪魔の手鞠唄』
88 六人社版『真珠郎』と『民間伝承』
89 探偵小説、春秋社、松柏館
90 梅原北明『殺人会社』とジャック・ロンドン『殺人株式会社』
91 大内三郎『漂魔の爪』と伊藤秀雄『明治の探偵小説』
92 ヴァン・ダイン、伴大矩、日本公論社
93 八切止夫と日本シェル出版
94 森下雨村と西谷退三訳『セルボーンの博物誌』
95 改造社『世界大衆文学全集』と中西裕『ホームズ翻訳への道―延原謙評伝』
96 渡辺温と『ポー・ホフマン集』
97  岡本綺堂と『世界怪談名作集』
98 「心理試験」と中村白葉訳『罪と罰』
99 奎運社と『探偵文芸』執筆者人脈
100 新光社「心霊問題叢書」と『レイモンド』
101 コナン・ドイルと英国心霊研究協会
102 黒岩涙香『天人論』とマイアーズ『霊魂不滅論』
103 黒岩涙香と出版
104 『世界聖典全集』と世界文庫刊行会
105 国民文庫刊行会『国訳大蔵経』
106 望月桂、宮崎安右衛門、春秋社
107 小出正吾『聖フランシス物語』と厚生閣書店
108 春山行夫と小谷部全一郎『日本及日本国民之起原』
109 高島嘉右衛門、高木彬光『大予言者の秘密』、神宮館
110 酒井勝軍と内外書房『世界の正体と猶太人』
111 久保田栄吉訳『驚異の怪文書ユダヤ議定書』とノーマン・コーン『シオン賢者の議定書』
112 四王天延孝『猶太思想及運動』と内外書房
113 藤沢親雄、横山茂雄『聖別された肉体』、チャーチワード『南洋諸島の古代文化』
114 ローゼンベルク『二十世紀の神話』と高田里惠子『文学部をめぐる病い』
115 バハオーフェンと白揚社版『母権論』
116 第一書房版『我が闘争』と小島輝正『春山行夫ノート』
117 ヴァイニンガー『性と性格』とダイクストラ『倒錯の偶像』
118 シュペングラー『西洋の没落』、室伏高信、批評社
119 ハウスホーファー『太平洋地政学』と太平洋協会
120 平野義太郎と『太平洋の民族=政治学』
121 高楠順次郎『知識民族としてのスメル族』、スメラ学塾、仲小路彰『肇国』
122 小島威彦『百年目にあけた玉手箱』、戦争文化研究所、世界創造社
123 小島威彦『世界創造の哲学的序曲』と西田幾多郎
124 国民精神文化研究所と科学文化アカデミア
125 「パリの日本人たち」と映画
126 『伊太利亜』、『イタリア』、『戦争文化』
127 アルス版「ナチス叢書」と『世界戦争文学全集』、ゾラ『壊滅』
128 ロバート・キャパ『ちょっとピンぼけ』とダヴィッド社
129 田代金宣『出版新体制の話』と昭和十年代後半の出版業界
130 座談会『世界史的立場と日本』、米倉二郎『東亜地政学序説』と高嶋辰彦
131 生活社、鐡村大二、小島輝正
132 富沢有為男『地中海』『東洋』『侠骨一代』
133 仲小路彰のささやかな肖像
134 厚生閣『日本現代文章講座』と春山行夫
135 三富朽葉と大鹿卓『獵矢集』
136 国柱会、天業民報社、宮沢賢治
137 人文書院と日本心霊学会
138  円地文子の随筆集『女坂』
139 田中守平と太霊道
140 松田甚次郎『土に叫ぶ』と羽田書店
141 島木健作『生活の探求』と柳田民俗学
142 肥田春充『国民医術天真法』と村井弦斎
143 岡田虎二郎、岸本能武太『岡田式静坐三年』、相馬黒光
144 三井甲之と『手のひら療治』
145 安彦良和『虹色のトロツキー』、『合気道開祖植芝盛平伝』、出版芸術社
146 桜沢如一『食物だけで病気が癒る新食養療法』と『新食養療法』
147 「赤本」としての築田多吉『家庭に於ける実際的看護の秘訣』
148 三浦関造『革命の前』、ブラヴァツキー、竜王文庫
149 草村北星、隆文館、川崎安『人體美論』
150 刀江書院『シュトラッツ選集』と高山洋吉
151 隆文館の軌跡
152 草村北星と大日本文明協会
153 埴谷雄高とヘッケル『生命の不可思議』
154 龍吟社、大本教、『白隠和尚全集』
155 財政経済学会と『新聞集成明治編年史』
156 国木田独歩『欺かざるの記』、佐久良書房、隆文館
157 建築工芸協会、岡本定吉、大塚稔
158 龍吟社と彰国社
159 草村北星『戦塵を避けて』、原智恵子、『ショパン・ピアノ曲全集』
160 小川菊松、宮下軍平「書画骨董叢書」と今泉雄作『日本画の知識及鑑定法』
161 吉澤孔三郎と近代社『世界短篇小説大系』
162 誠文堂『大日本百科全集』の謎
163 田口掬汀、日本美術学院、『美術辞典』
164 黒田鵬心と「趣味叢書」発行所
165 『新声』、『明星』、「文壇照魔鏡」事件
166 博文館と巌谷小波『金色夜叉の真相』
167 新潮社と小栗風葉『終編金色夜叉』
168 広津和郎、芸術社『武者小路実篤全集』、大森書房
169 村松梢風と『騒人』
170 未刊の『大正文学全集』と佐藤耶蘇基『飢を超して』
171 大泉黒石『老子』、仲摩照久、新光社
172 麻生久『黎明』、大鐙閣、『解放』
173 新光社と『日本地理風俗大系』
174 江原小弥太、越山堂、帆刈芳之助
175 阿野自由里『ミスター弥助』
176 新潮社「感想小品叢書」、菊池寛『わが文芸陣』、『座頭市地獄旅』
177 窪田十一と『人肉の市』
178 中村武羅夫『文壇随筆』
179 春陽堂『新小説』と鈴木氏亨
180 『文藝春秋』創刊号、田中直樹、小峰八郎
181 加藤武雄と『近代思想十六講』
182 松本清張と木村毅『小説研究十六講』『私の文学回顧録』
183 農民文芸会編『農民文芸十六講』
184 和田伝編『名作選集日本田園文学』と加藤武雄「土を離れて」
185  和田伝『沃土』
186 中村星湖「この岸あの岸」と初訳『ボヴァリー夫人』
187 吉江喬松「百姓、土百姓」と新潮社『フィリップ全集』
188 春秋社『ゾラ全集』と吉江喬松訳『ルゴン家の人々』
189 企画編集者としての吉江喬松と中央公論社『世界文芸大辞典』
190 ゾラの翻訳者としての武林無想庵
191 改造社「ゾラ叢書」、犬田卯訳『大地』、論創社「ルーゴン=マッカール叢書」
192 「ルーゴン=マッカール叢書」(論創社
版)邦訳完結に寄せて
193 大正時代における「ルーゴン=マッカール叢書」の翻訳
194 特価本出版社成光館
195 ゾラの翻訳の先駆者飯田旗軒
196 井上勇『フランス・その後』とゾラ『壊滅』
197 島中雄三、文化学会、『世界文豪代表作全集』
198 『居酒屋』の訳者関義と『展覧会の絵』
199 砂子屋書房「新農民文学叢書」と丸山義二『田舎』
200 庄野誠一「智慧の環」と集英社『日本文学全集』

あとがき
人名索引
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