タイトル 私たちが図書館について知っている二、三の事柄
刊行日 2022年8月27日刊行予定
著者 中村文孝 小田光雄
定価 2000円+税
ISBN 978-4-8460-2179-5
Cコード 0036
判型 四六
製本 上製
内容
〈図書館・書店〉50年の盛衰史
1970年代を嚆矢とする〈図書館〉の成長を、1990年代から始まる〈書店〉の衰退を視野に入れて考察する。出版業をとりまく数々の環境の変化を踏まえて、図書館の在るべき姿を模索する対談集!

たとえば、本を貸し出して貰ったあとで、いつから窓口の図書館員が、抑揚は違うもののマクドナルドの店員のような「ありがとうございましたぁ」を発するようなサービス業になったのか、また公僕だったはずの図書館員が、いつから非正規雇用が半分以上になり、生活するにはギリギリの低賃金で、しかも雇用期間も限定なのか、これではまるで官製ブラックではないのか、など。これまで美しい歴史とされてきた図書館の戦後史の実相を炙り出し、そして公共図書館のこれからを出版の視点から小田さんとふたりでちょっと考えてみます。(本書「まえがき」中村文孝より)
著者紹介
中村文孝(なかむら・ふみたか)
1950年、長野県生まれ。

小田光雄(おだ・みつお)
1951年、静岡県生まれ。

いずれも長きにわたって、書店や出版社の仕事に携わり、取次の鈴木書店とも関係が深かった。そうした複合的視座から出版業界を定点観測し、出版状況が危機にあることを直視し、その始まりと行方を絶えず考察してきた。
本書は『リブロが書店であったころ』『全国に30万ある「自治会」って何だ!』に続く2人の三冊目の対談集である。
目次
まえがき

1 1970年から2020年にかけての図書館の推移
2 小学校、図書室、児童文学全集
3 戦後ベビーブームと児童書出版史
4 こども図書館、石井桃子、松岡享子
5 私立図書館の時代と博文館、大橋図書館
6 GHQとCIE図書館
7 国会図書館発足と中井正一
8 慶応大学日本図書館学校、図書館職員養成所、司書課程
9 都道府県図書館と市町村立図書館
10 『中小都市における公共図書館の運営』と『市民の図書館』
11 日本図書館協会と石井敦、前川恒雄『図書館の発見』
12 『図書館の発見』の再考と意味
13 石井桃子『子どもの図書館』
14 図書館と悪書追放運動
15 日野市立図書館と書店
16 戦後図書館史年表
17 1970年代における社会のパラダイムチェンジ
18 電子図書館チャート
19 図書館法制度と委託業務会社
20 官製ワークキングプアの実態
21 元図書館員へのヒアリング
22 竹内紀吉『図書館の街 浦安――新任館長奮戦記』
23 公共建築プロジェクトとしての図書館
24 浦安の地元書店との関係
25 マーク、取次、図書館
26 図書館流通センター(TRC)の出現
27 図書館と書店の基本的相違
28 岩崎徹太と岩崎書店
29 村上信明『出版流通とシステム』
30 尾下千秋『変わる出版流通と図書館』
31 TRCの現在図書館流通システム
32 図書館のロードサイドビジネス化
33 佐野眞一『だれが「本」を殺すのか』
34 『理想の図書館』と図書館営業
35 『図書館逍遥』と「図書館大会の風景」
36 鈴木書店での図書館状況報告会
37 國岡克知子と編書房
38 『季刊・本とコンピュータ』創刊
39 今井書店の「本の学校・大山緑陰シンポジウム」
40 『季刊・本とコンピュータ』の展開と座談会
41 「出版人に聞く」シリーズを立ち上げる
42 卸売業調査に見るTRC
43 本の生態系の変化
44 1970年以降の図書館をめぐる動向とその行方

あとがき

付録1 図書館の自由に関する宣言
付録2 図書館法 関係法令・規範等
関連書籍
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