タイトル | ゴリアール派中世ラテン詩歌集 |
---|---|
刊行日 | 2025年2月26日刊行予定 |
著者 | 瀬谷幸男編・訳/松田章正訳 |
定価 | 4500円+税 |
ISBN | 978-4-8460-2493-2 |
Cコード | C0098 |
ページ数 | 328 |
判型 | 四六 |
製本 | 上製 |
内容
ケルンのアルキポエータ、ウォルター・マップ、ペトルス・アベラルドゥス、ピエール・ド・ブロワ、オルレアンのフーゴ・プリマス……十二世紀ヨーロッパ。向学心に燃えながらも貧困に喘ぎ、都市から都市へ托鉢して放浪し、時には旅芸人や道化役者に身をやつし生活を送った若者たちがいた。「ゴリアール派」と呼ばれる彼らは運命の女神に翻弄されて身を持ち崩しながらも、堕落した高位聖職者らを鋭い舌鋒で批判・諷刺した詩歌や、酒、女、賭け事を主題にした多くの享楽的なラテン語の詩を後世へ遺した。
著者紹介
瀬谷幸男(せや・ゆきお)
1942年福島県生まれ。1964年慶應義塾大文学部英文科卒業、1968年同大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。1979~1980年オックスフォード大学留学。武蔵大学、慶應義塾大学各兼任講師、北里大学教授など歴任。現在は主として、中世ラテン文学の研究、翻訳に携わる。
主な訳書にA. カペルラーヌス『宮廷風恋愛について―ヨーロッパ中世の恋愛術指南の書―』(南雲堂、1993)、『完訳 ケンブリッジ歌謡集―中世ラテン詞華集―』(1997)、ロタリオ・デイ・セニ『人間の悲惨な境遇について』(1999)、G. チョーサー『中世英語版 薔薇物語』(2001)、ガルテース・デ・カステリオーネ『アレクサンドロス大王の歌―中世ラテン叙事詩』(2005)、W.マップ他『ジャンキンの悪妻の書―中世アンティフェミニズム文学伝統』(2006)、ジェフリー・オヴ・モンマス『ブリタニア列王史―アーサー王ロマンス原拠の書』(2007)、『放浪学僧の歌―中世ラテン俗謡集』(2009)、ジェフリー・オヴ・モンマス『マーリンの生涯―中世ラテン叙事詩』(2009)(以上、南雲堂フェニックス)、P. ドロンケ『中世ラテンとヨーロッパ恋愛抒情詩の起源』(監・訳、2012)、W. マップ『宮廷人の閑話―中世ラテン綺譚集』(2014)、『シチリア派恋愛抒情詩選―中世イタリア詞華集』(2015)、『中世ラテン騎士物語―アーサーの甥ガウェインの成長記』(2016)、『完訳 中世イタリア民間説話集』(2016)、ジョヴァンニ・ボッカッチョ『名婦列伝』(2017)、『中世ラテン騎士物語―カンブリア王メリアドクスの物語』(2019)、伝ネンニウス『中世ラテン年代記―ブリトン人の歴史』(2019)、ウィリアム・オヴ・レンヌ『中世ラテン叙事詩―ブリタニア列王の事績』(2020)、聖ヒエロニュムス『著者名列伝』(2021)(以上、論創社)、ジェフリー・チョーサー『カンタベリ物語』(共同新訳版、2021)、『チョーサー巡礼』(共著、2022)(以上、悠書館)がある。また、S. カンドウ『羅和字典』の復刻監修・解説(南雲堂フェニックス、1995)、その他がある。
松田章正 (まつだ・あきまさ)
1986年千葉県生まれ。 2010年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。 2012年慶應義大学文学部人文社会学科英米大学専攻卒業(学土入学)。 現在、聖心女子学院中・高等科専任教諭。
1942年福島県生まれ。1964年慶應義塾大文学部英文科卒業、1968年同大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。1979~1980年オックスフォード大学留学。武蔵大学、慶應義塾大学各兼任講師、北里大学教授など歴任。現在は主として、中世ラテン文学の研究、翻訳に携わる。
主な訳書にA. カペルラーヌス『宮廷風恋愛について―ヨーロッパ中世の恋愛術指南の書―』(南雲堂、1993)、『完訳 ケンブリッジ歌謡集―中世ラテン詞華集―』(1997)、ロタリオ・デイ・セニ『人間の悲惨な境遇について』(1999)、G. チョーサー『中世英語版 薔薇物語』(2001)、ガルテース・デ・カステリオーネ『アレクサンドロス大王の歌―中世ラテン叙事詩』(2005)、W.マップ他『ジャンキンの悪妻の書―中世アンティフェミニズム文学伝統』(2006)、ジェフリー・オヴ・モンマス『ブリタニア列王史―アーサー王ロマンス原拠の書』(2007)、『放浪学僧の歌―中世ラテン俗謡集』(2009)、ジェフリー・オヴ・モンマス『マーリンの生涯―中世ラテン叙事詩』(2009)(以上、南雲堂フェニックス)、P. ドロンケ『中世ラテンとヨーロッパ恋愛抒情詩の起源』(監・訳、2012)、W. マップ『宮廷人の閑話―中世ラテン綺譚集』(2014)、『シチリア派恋愛抒情詩選―中世イタリア詞華集』(2015)、『中世ラテン騎士物語―アーサーの甥ガウェインの成長記』(2016)、『完訳 中世イタリア民間説話集』(2016)、ジョヴァンニ・ボッカッチョ『名婦列伝』(2017)、『中世ラテン騎士物語―カンブリア王メリアドクスの物語』(2019)、伝ネンニウス『中世ラテン年代記―ブリトン人の歴史』(2019)、ウィリアム・オヴ・レンヌ『中世ラテン叙事詩―ブリタニア列王の事績』(2020)、聖ヒエロニュムス『著者名列伝』(2021)(以上、論創社)、ジェフリー・チョーサー『カンタベリ物語』(共同新訳版、2021)、『チョーサー巡礼』(共著、2022)(以上、悠書館)がある。また、S. カンドウ『羅和字典』の復刻監修・解説(南雲堂フェニックス、1995)、その他がある。
松田章正 (まつだ・あきまさ)
1986年千葉県生まれ。 2010年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。 2012年慶應義大学文学部人文社会学科英米大学専攻卒業(学土入学)。 現在、聖心女子学院中・高等科専任教諭。
目次
I 司教ゴリアスの黙示録/V 春の日の乙女の愁い/VIII 暁の瞑想/X この世の薔薇/XIII 人生の儚さについて/XIV 薔薇の蕾を摘め/XV ウェヌスの宵祭りの歌/XVII 酒神バッカスよ/XIX わが花の女神フロ―ㇻよ/XX わが青春の放縦と悔恨/XXII 司教への恨み節/XXIV 船旅の恐怖/XXVlll アルキポエータの諌言/XXIX ヨナの告解/XXX 安息日の夜の夢/XXXI 金銭の詩/XXXVII 桃源郷 ほか全43章。
関連書籍