タイトル 天安門広場 一九八九年五月
刊行日 2023年06月21日
著者 押原 譲
定価 2,000 円+税
ISBN 978-4-8460-2281-5
Cコード C0036
ページ数 296
判型 A5変
製本 並製
内容
今では過去に葬り去られてしまった1989年6月4日の「天安門事件」、そして2002年の独立までに20万人以上が虐殺されたという「東チモール独立運動」への弾圧。両事件の現場取材記録を基に事件に至った内実と真相を、今ここに明かす。
ここに収録した「天安門事件」は一九八九年の、そして「東チモール独立運動」は一九九四年の取材です。随分時間が経ってしまいました。それは、取材による記事化で多くの人の目に触れ、被取材者に多大なる迷惑が及ぶことを懸念してきたからです。迷惑どころか命の危険まであります。問題が大きければ大きいほど取材者はその取材に意義を感じ、同時に取材されて困る側、多くの場合は国家であり政府であるのですが、強大な権力を使って対抗してきます。
著者紹介
押原 譲(おしはら ゆずる)
1947年生まれ、東京都出身。ICU(国際基督教大学)卒業後、フランスに渡りパリ第三大学フランス文学科に入学。1974年、(アンスティテュー・ド・フォトグラフィ・ジュネーブ(ジュネーブ写真学校、スイス)入学。同校卒業後、再びパリに戻り日本の文化出版局のパリ支局でカメラマンとして働き始める。1978年末に帰国、東京都港区に「押原写真事務所」を開設。以後フリーランスのフォトジャーナリストとして主にアジア、中近東諸国の紛争地取材を始めるが2011年活動停止。2023年活動再開。
主な著書:『カンボジア年代紀』(論創社、1980年)、『世界の子供たちーマレーシア編』(偕成社、1986年)、『五月のガザ』(講談社、2006年)他。
主な写真展:「カンボジア年代紀」(フジフォトサロン、1982年)、「サラエボからのメッセージ」(フジフォトサロン、1996年)、「サラエボ」(日本外国特派員協会、2000年)、「Paris1970’s」(日本外国特派員協会、2003年)、「五月のガザ」(新宿ニコンサロン、2006年)他。
目次
第Ⅰ部 天安門一九八九年五月
プロローグ 
ダイアリー 
1 一九八九年五月二二日 
2 一九八九年五月二四日 
3 一九八九年五月二五日 
4 一九八九年五月二六日 
5 一九八九年五月二七日 
6 一九八九年五月二八日 
7 一九八九年五月二九日 
8 一九八九年五月三一日 
エピローグ 
第Ⅱ部 南 の島の赤い十字架
―東チモール、神父たち戦い
プロローグ 
1 ボカジオ青年 
2 カーネーション革命 
3 潜入準備 
ダイアリー 
1 関門空港 
2 サンタ・クルス墓地 
3 レテフォホ村 
4 「シンボロン」と「ゼカ」 
5 ジョクジャの夢 
6 再出発 
7 レストラン・マッサウ 
8 ドミンゴス・ソアレス神父 
9 イラリオ・マデイラ神父 
10 日本人混血児の証言(1)  
11 日本人混血児の証言(2)  
12 日本人混血児の証言(3)  
13 ヌヌラ司令官からの手紙 
14 スアイの奇怪な日々 
15 ロス・パロスへ 
16 神父たちの論争 
17 ベロ司教のクリスマスメッセージ 
18 ヴィケケの奇跡 
エピローグ 
あとがき 
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