
タイトル | 瞑想箱庭療法の理論と実践 |
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刊行日 | 2025年05月29日 |
著者 | 大住 誠 |
定価 | 2500円+税 |
ISBN | 978-4-8460-2498-7 |
Cコード | C0011 |
ページ数 | 328 |
判型 | 四六 |
製本 | 並製 |
内容
瞑想箱庭療法について、理論編5章・実践編12章で「瞑想箱庭療法」全体を紹介!
セラピスト側だけが瞑想するのではなく、セラピストとクライエントとが一定の時間、同時に瞑想してお互いが「自分を忘れる」事の大切さに気づいたのです。これは双方が「意図的、意識的」な状態を離れることです。筆者は以上の方法で行う箱庭療法を「瞑想箱庭療法」と名付けました。
心理療法の不可避の副作用,侵襲性。だが,私たちの無意識が通底していることを知ったとき,毒があったところに癒しの霊薬[エリクシール]が見えてくる。比類なき技法の確かな成果がここにある。老松克博(ユング派分析家,おきなラボ代表,大阪大学名誉教授)
セラピスト側だけが瞑想するのではなく、セラピストとクライエントとが一定の時間、同時に瞑想してお互いが「自分を忘れる」事の大切さに気づいたのです。これは双方が「意図的、意識的」な状態を離れることです。筆者は以上の方法で行う箱庭療法を「瞑想箱庭療法」と名付けました。
心理療法の不可避の副作用,侵襲性。だが,私たちの無意識が通底していることを知ったとき,毒があったところに癒しの霊薬[エリクシール]が見えてくる。比類なき技法の確かな成果がここにある。老松克博(ユング派分析家,おきなラボ代表,大阪大学名誉教授)
著者紹介
大住心理相談室長(臨床心理士、医博)
1952年神奈川県に生まれる。公立高校教諭、県教育センター指導主事(教育相談研究室)をへて2000年に大住心理相談室を開業し、開業心理士として現在に至る。その間に横浜国立大学、聖マリアンナ医科大学非常勤講師、同朋大学大学院特任教授、東京福祉大学(名古屋校)客員教授などを経験する。著書には『ユング』(フォー・ビギナーズ・シリーズ、現代書館)『ユング派カウンセリング入門』(筑摩書房)『ユング心理学+「仏教」のカウンセリング』(学陽書房)『現代箱庭療法』(織田尚生との共著、誠信書房)『新瞑想箱庭療法』(誠信書房)『うつは、治す努力をやめれば治る』(法蔵館)『積極的に治さない瞑想箱庭療法』(朝倉新との共著、春秋社)『お母さんと僕とのまほうの砂箱』(朝倉新との共著、ゆまに書房)等がある。
1952年神奈川県に生まれる。公立高校教諭、県教育センター指導主事(教育相談研究室)をへて2000年に大住心理相談室を開業し、開業心理士として現在に至る。その間に横浜国立大学、聖マリアンナ医科大学非常勤講師、同朋大学大学院特任教授、東京福祉大学(名古屋校)客員教授などを経験する。著書には『ユング』(フォー・ビギナーズ・シリーズ、現代書館)『ユング派カウンセリング入門』(筑摩書房)『ユング心理学+「仏教」のカウンセリング』(学陽書房)『現代箱庭療法』(織田尚生との共著、誠信書房)『新瞑想箱庭療法』(誠信書房)『うつは、治す努力をやめれば治る』(法蔵館)『積極的に治さない瞑想箱庭療法』(朝倉新との共著、春秋社)『お母さんと僕とのまほうの砂箱』(朝倉新との共著、ゆまに書房)等がある。
目次
はじめに
Ⅰ 理論編 瞑想箱庭療法の探究/大住 誠
第1章 瞑想箱庭療法の実践方法
1 瞑想箱庭療法とは何か
2 瞑想箱庭療法の方法
3 瞑想箱庭療法の技法
第2章 瞑想箱庭療法の理論
1 心理療法の副作用の問題について
(1)セラピストのクライエントに対する意図的、操作的態度による副作用の問題
(2)特定の技法に内在する副作用の問題
2 「『非侵襲的』な心理療法」のモデルと思想を古代中国思想に求めて
(1)古代中国思想からヒントを得た河合隼雄の「自然モデル」
(2)「自然モデル」と「老荘思想」
(3)直観と自覚
(4)「老荘思想」における自然について
(5)荘子の「万物斉同」
(6)河合隼雄への問い
3 「対自的関係性」の構造と瞑想について
(1)心理療法の構造について再考する─「対他的関係性」から「対自的関係性」へ
(2)不徹底な「対自的関係性」の療法
(3)徹底した「対自的関係性」の療法としての瞑想箱庭療法
4 瞑想の意義と種類
(1)瞑想とは何か
(2)瞑想の種類
5 瞑想箱庭療法を成立させる「環融空間」
第3章 「瞑想箱庭療法」の臨床心理学的理解
1 「環融体験」をユングの心理的機能を通して考える
2 「環融体験」「環融空間」の深層心理学的理解
(1)「意識の構造」モデルからの理解
(2)「布置の体験」
(3)サトルボディの体験
(4)象徴体験と自覚
第4章 「生活日記」を記述することの意味─森田療法との関係
1 森田療法(外来森田療法)について
2 瞑想箱庭療法の日記面接
第5章 瞑想箱庭療法の実践の拡大と課題
Ⅱ 実践編
第1章 瞑想箱庭療法の典型事例の紹介/大住誠
【初心者の事例Ⅰ】
第2章 心身症の児童への瞑想箱庭療法/ Keshia Vianny Sundjaja
【初心者の事例Ⅱ】
第3章 児童福祉施設における瞑想箱庭療法の実践/尾籠君世 1
コラム1 瞑想箱庭療法を体験して:加藤由香子
【中堅臨床心理士の事例】
第4章
開業心理士の瞑想箱庭療法/田多井正彦 140
コラム2 母子生活支援施設における瞑想箱庭療法の実践:平井由佳
【視覚障害への瞑想】
第5章 「視覚に障害を持つクライエント」に対する瞑想箱庭療法/高木麻由
【瞑想箱庭療法の応用】
第6章 瞑想箱庭療法の究極としての一人療法/朝倉新
コラム3 瞑想箱庭療法に宿る東洋思想の価値観:清谷典生
【瞑想箱庭療法をめぐる考察Ⅰ】
第7章 瞑想箱庭療法と音楽療法─表現に見られる美の存在から考える/柴田恵美
【瞑想箱庭療法をめぐる考察Ⅱ】
第8章 瞑想箱庭療法における象徴体験について/渋谷恵子
コラム4 瞑想箱庭療法による抑うつ状態からの解放:吉川美雪
第9章 瞑想箱庭療法の訓練について/郡司惇史
【瞑想箱庭療法の数量的研究】
第10章 瞑想箱庭療法の有効性に関する検討─神経質調査票・SDS・STAIを用いて/新井千香
【瞑想箱庭療法と脳科学Ⅰ】
第11章 瞑想箱庭療法を巡る連想─右脳の機能という視点から/三宅永
【瞑想箱庭療法と脳科学Ⅱ】
第12章 瞑想箱庭療法─「環融空間」の脳科学的仮説/美記晶子
おわりに
Ⅰ 理論編 瞑想箱庭療法の探究/大住 誠
第1章 瞑想箱庭療法の実践方法
1 瞑想箱庭療法とは何か
2 瞑想箱庭療法の方法
3 瞑想箱庭療法の技法
第2章 瞑想箱庭療法の理論
1 心理療法の副作用の問題について
(1)セラピストのクライエントに対する意図的、操作的態度による副作用の問題
(2)特定の技法に内在する副作用の問題
2 「『非侵襲的』な心理療法」のモデルと思想を古代中国思想に求めて
(1)古代中国思想からヒントを得た河合隼雄の「自然モデル」
(2)「自然モデル」と「老荘思想」
(3)直観と自覚
(4)「老荘思想」における自然について
(5)荘子の「万物斉同」
(6)河合隼雄への問い
3 「対自的関係性」の構造と瞑想について
(1)心理療法の構造について再考する─「対他的関係性」から「対自的関係性」へ
(2)不徹底な「対自的関係性」の療法
(3)徹底した「対自的関係性」の療法としての瞑想箱庭療法
4 瞑想の意義と種類
(1)瞑想とは何か
(2)瞑想の種類
5 瞑想箱庭療法を成立させる「環融空間」
第3章 「瞑想箱庭療法」の臨床心理学的理解
1 「環融体験」をユングの心理的機能を通して考える
2 「環融体験」「環融空間」の深層心理学的理解
(1)「意識の構造」モデルからの理解
(2)「布置の体験」
(3)サトルボディの体験
(4)象徴体験と自覚
第4章 「生活日記」を記述することの意味─森田療法との関係
1 森田療法(外来森田療法)について
2 瞑想箱庭療法の日記面接
第5章 瞑想箱庭療法の実践の拡大と課題
Ⅱ 実践編
第1章 瞑想箱庭療法の典型事例の紹介/大住誠
【初心者の事例Ⅰ】
第2章 心身症の児童への瞑想箱庭療法/ Keshia Vianny Sundjaja
【初心者の事例Ⅱ】
第3章 児童福祉施設における瞑想箱庭療法の実践/尾籠君世 1
コラム1 瞑想箱庭療法を体験して:加藤由香子
【中堅臨床心理士の事例】
第4章
開業心理士の瞑想箱庭療法/田多井正彦 140
コラム2 母子生活支援施設における瞑想箱庭療法の実践:平井由佳
【視覚障害への瞑想】
第5章 「視覚に障害を持つクライエント」に対する瞑想箱庭療法/高木麻由
【瞑想箱庭療法の応用】
第6章 瞑想箱庭療法の究極としての一人療法/朝倉新
コラム3 瞑想箱庭療法に宿る東洋思想の価値観:清谷典生
【瞑想箱庭療法をめぐる考察Ⅰ】
第7章 瞑想箱庭療法と音楽療法─表現に見られる美の存在から考える/柴田恵美
【瞑想箱庭療法をめぐる考察Ⅱ】
第8章 瞑想箱庭療法における象徴体験について/渋谷恵子
コラム4 瞑想箱庭療法による抑うつ状態からの解放:吉川美雪
第9章 瞑想箱庭療法の訓練について/郡司惇史
【瞑想箱庭療法の数量的研究】
第10章 瞑想箱庭療法の有効性に関する検討─神経質調査票・SDS・STAIを用いて/新井千香
【瞑想箱庭療法と脳科学Ⅰ】
第11章 瞑想箱庭療法を巡る連想─右脳の機能という視点から/三宅永
【瞑想箱庭療法と脳科学Ⅱ】
第12章 瞑想箱庭療法─「環融空間」の脳科学的仮説/美記晶子
おわりに
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