タイトル 贖いの血
刊行日 2023年12月15日
著者 マシュー・ヘッド 著/板垣節子 訳
定価 2800円+税
ISBN 978-4-8460-2344-7
Cコード 0097
ページ数 264
判型 四六
製本 上製
シリーズ名 論創海外ミステリ
シリーズ番号 309
内容
ハーバード大学で美術史を学んだビル・エクレンは、富豪ジムソン夫人の地所〈ハッピー・クラフト〉で期間限定の画家兼美術館管理人として住み込む事になった。着任から二ヶ月後、ジムソン夫人がバースデー・パーティ当日に殺害され、貸金庫から取り出されていた百五十万ドル相当のブレスレットも紛失していた。ジムソン夫人の葬儀当日、ビルと愛人関係にあった人妻のバーバラ・メイソンが肉切り包丁で両手首を切断して死亡するが、過去に自殺未遂の経験がある事から警察は自殺として処理する。しかし、バーバラはサンフランシスコの局留め郵便でビル宛の手紙を残しており、そこには「夫のオジーが『また』自分を殺そうとしているが、自分は死を受け入れるつもりだ」という大意の文章が書かれていた。血塗られた事件が続いた後、しばらくしてからビルは人伝てにオジーがパリで狂気的な出し物に出演していた事を知った。オジーは血のような赤い染みがついた白いローブにゴールドのブレスレットという衣装を身にまとい、詩を朗読しながら、その合間に「ビリー・ボーイ」と繰り返し叫んでいたのだという。ジムソン夫人を殺したのは誰か、バーバラの死は本当に自殺だったのか、オジーの狂気的なパフォーマンスの真意は、そして〈ビリー・ボーイ〉とは何者なのか?
著者紹介
マシュー・ヘッド
 本名ジョン・キャナディ。1907年、アメリカ、カンザス州フォート・スコット生まれ。本業は美術史研究家で、大学で美術史の教鞭を執りつつ、雑誌へ美術評論も発表した。1943年に「贖いの血」で作家デビューし、55年まで七冊の長編ミステリを上梓している。「藪に潜む悪魔」(1945)に初登場する宣教師メアリー・フィニーが探偵役を務めるシリーズはベルギー領コンゴを舞台にしており、“Murder at the Flea Club”(55)まで全四作書かれた。1985年死去。

[訳者]
板垣節子(いたがき・せつこ)
 北海道札幌市生まれ。インターカレッジ札幌にて翻訳を学ぶ。『ローリング邸の殺人』、『白魔』、『ウィルソン警視の休日』、『赤いランプ』(いずれも論創社)など、海外ミステリの訳書多数。
目次
贖いの血

訳者あとがき

解説 北見弦
関連書籍

「二十四の瞳」からのメッセージ

澤宮 優

2400円+税

「西日本新聞」(2023年4月29日付)に書評が掲載されました。

日本の脱獄王

白鳥由栄の生涯 斎藤充功著

2200円+税

「週刊読書人」(2023年4月21日号)に書評が掲載されました。

算数ってなんで勉強するの?

子供の未来を考える小学生の親のための算数バイブル

1800円+税

台湾野球の文化史

日・米・中のはざまで

3,200円+税

ページ上部へ戻る