タイトル ことばの劇場
刊行日 2025年7月上旬
著者 長谷部浩
定価 3,800円+税
ISBN 978-4-8460-2507-6
Cコード 0074
ページ数 440
判型 四六
製本 上製
内容
演劇に魅せられて

50余年にわたる演劇紀行と演劇人との交流、
歌舞伎から現代演劇まで幅広いジャンルを論じてきた著者による演劇批評集成。

人名、作品名、劇場・劇団名索引付き

舞台を観て、一晩寝れば、その記憶は消え去るものでしょうか。いえ、時間とともに発酵して、その経験は心に沈んでいきます。上演された時代とその空気が、やがて観客の血となり肉となるのが、演劇のおもしろいところです。
演劇は現実の世界に開かれた窓として、今を生きています。(「あとがき」より)
著者紹介
長谷部浩 (はせべ・ひろし)
1956 年生まれ。慶應義塾大学卒。演劇評論家、東京藝術大学名誉教授。
現代演劇から歌舞伎まで幅広く評論活動を展開。著書に『4 秒の革命 東京の演劇1982-1992』(河出書房新社)、『傷ついた性 デヴィッド・ルヴォー演出の技法』(紀伊國屋書店)、『野田秀樹論』(河出書房新社)、『権力と孤独 演出家 蜷川幸雄の時代』(岩波書店)、『天才と名人 中村勘三郎と坂東三津五郎』、『菊五郎の色気』(いずれも、文春新書)、『菊之助の礼儀』(新潮社)など。蜷川幸雄との共著に『演出術』(ちくま文庫)。また、編著に『坂東三津五郎 歌舞伎の愉しみ』、『坂東三津五郎 踊りの愉しみ』(いずれも、岩波現代文庫)などがある。紀伊國屋演劇賞審査委員。
目次
第一部 演劇の神々 
1 砕けた鏡  蜷川幸雄  
2 花の下にて春死なん  野田秀樹 中村勘三郎  
3 英国の演出術  デヴィッド・ルヴォー  
4 大女優  大竹しのぶ 
5 暗黒の美  三島由紀夫  
6 晴れやかな心  尾上菊五郎  
7 民主主義と自由  永井愛  
8 夏のフェスティバル  串田和美  
9 舞台とテクノロジー  ニコ・ホロニクス 
10 心の叫び  ヘンリック・イプセン  
11 京都の音空間  ダムタイプ  
12 女方が舞台で食べるということ  市川亀治郎
13 闇の深さ  前川知大  
14 夜は若く、彼も若かった  つかこうへい  
15 声の津波  野田秀樹  
16 原作のある演劇  蜷川幸雄  
17 今日は墓参り  坂東三津五郎  
18 劇場閉鎖  小曽根真  
19 舞台写真  蜷川幸雄  

第二部 劇の台詞 人間の言葉  
20 妻と夫の日曜日  岸田國士  
21 ロマネスク 唐十郎 Ⅰ  
22 知と笑いと  トム・ストッパード Ⅰ  
23 防空壕の闇  秋元松代  
24 数理哲学の亡霊 マ イケル・フレイン  
25 書いては書き直し  ニール・サイモン   
26 崩壊したコミュニティ  ソーントン・ワイルダー  
27 糸の切れた凧 清水邦夫  
28 演劇によって世界を変える ア ーサー・ミラー Ⅰ  
29 成功の罪悪感  アーサー・ミラー Ⅱ  
30 墓場と教室 渡辺えり  
31 獰猛なる欲望  テネシー・ウィリアムズ  
32 ニューヨークのサイレン  トム・ストッパード Ⅱ  
33 笑いは真実へと至る  ケラリーノ・サンドロヴィッチ Ⅰ  
34 偏愛  ケラリーノ・サンドロヴィッチ Ⅱ  
35 リアルということ  別役実 Ⅰ  
36 アングラ演劇の精髄  唐十郎 Ⅱ  
37 ブルックリン橋 ア ーサー・ミラー Ⅲ  
38 言葉の手妻師  別役実 Ⅱ  
39 人類の暴力性  エドワード・オールビー 
40 荒ぶる魂  三好十郎  
41 毒 ア ルベール・カミュ  
42 追悼  唐十郎 Ⅲ  

第三部 批評の視線  
43 十三代目市川團十郎白猿序説 市川團十郎  
44 妄想の闇  野田秀樹  
45 爆音と雷鳴  ケラリーノ・サンドロヴィッチ  
46 天の星は地に墜ちた  野田秀樹  
47 世界の測定者  前川知大  

あとがき  
劇場・劇団・制作母体名索引 作品名索引 人名索引 
関連書籍

「二十四の瞳」からのメッセージ

澤宮 優

2400円+税

「西日本新聞」(2023年4月29日付)に書評が掲載されました。

日本の脱獄王

白鳥由栄の生涯 斎藤充功著

2200円+税

「週刊読書人」(2023年4月21日号)に書評が掲載されました。

算数ってなんで勉強するの?

子供の未来を考える小学生の親のための算数バイブル

1800円+税

台湾野球の文化史

日・米・中のはざまで

3,200円+税

ページ上部へ戻る