タイトル 近代出版史探索Ⅵ
刊行日 2022年5月13日
著者 小田光雄
定価 6000円+税
ISBN 978-4-8460-2166-5
Cコード 0095
ページ数 680
判型 四六
製本 上製
内容
近代出版・書誌史への航海!

失われた戦前・戦中・戦後の出版史を探る論考200編を収録。
著者紹介
小田光雄(おだ・みつお)
1951年、静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版業に携わる。著書に『図書館逍遥』(編書房)、『書店の近代』(平凡社)、『〈郊外〉の誕生と死』、『郊外の果てへの旅/混住社会論』、『出版社と書店はいかにして消えていくか』などの出版状況論三部作、インタビュー集「出版人に聞く」シリーズ、『出版状況クロニクル』Ⅰ~Ⅴ、『古本探究』Ⅰ~Ⅲ、『古雑誌探究』、『近代出版史探索』(いずれも論創社)。訳書に『エマ・ゴールドマン自伝』(ぱる出版)、エミール・ゾラ「ルーゴン=マッカール叢書」シリーズ(論創社)などがある。
『古本屋散策』(論創社)で第29回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。
ブログ【出版・読書メモランダム】https://odamitsuo.hatenablog.com/に「出版状況クロニクル」を連載中。
目次
1002 培風館、山本慶治、川村理助『自由人となるまで』
1003 弘道閣と『博物辞典』
1004 池田大伍編『支那童話集』と『現代戯曲全集』
1005 金星堂児童部、武井武雄、島田元麿、東草水訳『青い鳥』
1006 武蔵野書院とプルースト『スワン家の方』
1007 梶井基次郎「闇の絵巻」と説教強盗
1008 伊藤整、百田宗治『椎の木』、北川冬彦『詩・現実』
1009 伊藤整と島崎藤村『飯倉だより』
1010 島崎藤村『仏蘭西だより(上巻・平和の日)』とニジンスキー
1011 研究社『藤村読本』と小酒井五一郎
1012 研究社「英米文学評伝叢書」
1013 『英文世界名著全集』とスティーヴンソン
1014 宍戸儀一、アーサー・シモンズ『象徴主義の文学』、『批評』
1015 『ユリシーズ』の翻訳とシェイクスピア・アンド・カンパニイ書店
1016 春山行夫『ジョイス中心の文学運動』とアーサー・シモンズ
1017 アーサー・シモンズ、岩野泡鳴訳『表象派の文学運動』
1018 岩野泡鳴『悪魔主義の思想と文芸』
1019 大月隆仗、『泡鳴全集』、国民図書株式会社
1020 筧克彦『神ながらの道』
1021 平泉澄『中世に於ける社寺と社会の関係』
1022 新潮社『日本詩集』と菊地康雄『青い階段をのぼる詩人たち』
1023 内藤鋠策と抒情詩社
1024 『詩神』と『現代詩選集』
1025 伊藤整『新心理主義文学』と川口喬一『昭和初年の「ユリシーズ」』
1026 伊藤整と小林秀雄「心理小説」
1027 春山行夫『文学評論』と小林秀雄
1028 「現代の芸術と批評叢書」と安西冬衛『軍艦茉莉』
1029 西脇順三郎『ヨーロッパ文学』とジョイス
1030 阿部知二『冬の宿』
1031 百田宗治のポルトレ
1032 北川冬彦『現代訳神曲地獄篇』 
1033 中山昌樹『ダンテ神曲物語』
1034 三浦逸雄と『伊太利語辞典』
1035 永松定『万有引力』
1036 協和書院「青年作家叢書」と福田清人「文学仲間」
1037 田部隆次、『小泉八雲全集』、戸川明三訳『神国日本』
1038 田部重治『峠と高原』、黒百合社、山上雷鳥『アルプス伝説集』
1039 外語研究社「英文訳註叢書」と『宝島』
1040 戸川秋骨『自然・気まぐれ・紀行』、郊外社、薔薇閑『煙草礼讃』
1041 朝日新聞社『朝日住宅図案集』
1042 桜井書店とJ・A・シモンズ『ダンテ』
1043 春山行夫訳、レヂス・ミシヨオ『フランス現代文学の思想的対立』
1044 杉浦盛雄『名古屋地方詩史』、馬場伸彦『周縁のモダニズム』、井口蕉花
1045 山中散生『シュルレアリスム資料と回想』とボン書店
1046 『シュルレアリスム簡約辞典』と瀧口修造『シュルレアリスムのために』
1047 美術出版社、大下正男、『みづゑ』
1048 柳亮『あの巴里この巴里』
1049 中村武羅夫『明治大正の文学者』と生田春月
1050 生田春月『真実に生きる悩み』
1051 新潮社と『生田春月全集』
1052 詩話会と新潮社『現代詩人全集』
1053 新潮社『現代小説全集』
1054 生田花世と横瀬夜雨編『明治初年の世相』
1055 生田春月『相寄る魂』
1056 新潮社『現代長篇小説全集』と佐藤紅緑『愛の順礼』
1057 「泰西名著文庫」と高橋五郎訳『プルターク英雄伝』
1058 新潮社『昭和長篇小説全集』と三上於菟吉『街の暴風』
1060 新潮社『日本文学大辞典』
1061 『新選名作集』と『新選前田河広一郎集』
1062 改造社『現代日本文学全集』
1063 斎藤昌三『現代日本文学大年表』
1064 高木文編著『続明治全小説戯曲大観』
1065 蛯原八郎『明治文学雑記』
1066 野崎左文『私の見た明治文壇』
1067 仮名垣魯文『高橋阿伝夜刃譚』、辻文、金松堂
1068 久保田彦作『鳥追阿松海上新話』と錦栄堂
1069 室松岩雄、国学院大学出版部、喜田川季荘『類聚近世風俗志』
1070 幸田成友と『守貞謾稿』
1071 東京出版同志会と『類聚近世風俗志』
1072 喜多村信節『嬉遊笑覧』と近藤出版部
1073 「有朋堂文庫」と『骨董集・燕石雑志・用捨箱』
1074 「有朋堂文庫」、魯山人、岡本かの子「食魔」
1075 早川純三郎、『日本随筆大成』、吉川弘文館
1076 桜井庄吉、日本随筆大成刊行会、『日本図会全集』
1077 大槻文彦『言海』と林平次郎
1078 円本としての博文館「帝国文庫」
1079 水谷不倒『明治大正古書価之研究』、駿南社、奥川栄
1080 酒井宇吉と『一誠堂古書籍目録』
1081 波多野重太郎と『日本志篇』
1082 『東京書籍商組合員図書総目録』
1083 中山太郎編著『校註諸国風俗問状答』と東洋堂
1084 『秋田風俗問状答』とネフスキー『月と不死』
1085 三角寛『縛られた女たち』
1086 改造社『明治開化期文学集』と成島柳北『柳橋新誌』
1087 蛯原八郎「村井弦斎小論」、中央公論社『日本近世大悲劇名作全集』、『小猫』
1088 河竹黙阿弥と「狂言百種」
1089 ちぬの浦浪六『深見笠』と春陽堂
1090 春陽堂と尾崎紅葉『金色夜叉』
1091 富岡永洗『八雲の契り』
1092 戸川残花『幕末小史』と人物往来社「幕末維新史料叢書」
1093 自費出版者としての島崎藤村
1094 夏目漱石、橋口五葉、春陽堂
1095 長塚節『土』と平福百穂
1096 「春陽堂予約出版事業」と『長塚節全集』
1097 春陽堂の江戸川乱歩『心理試験』『一寸法師』
1098 春陽堂『明治大正文学全集』と木呂子斗鬼次
1099 泉斜汀『百本杭の首無死体』と徳田秋声「和解」
1100 青山毅編著『文学全集の研究』
1101 改造社『日本文学大全集』
1102 国書刊行会と「丹鶴叢書」
1103 今泉定介と「増訂故実叢書」
1104 金谷真『川面凡児先生伝』
1105 郁文舎と内藤耻叟、三輪文次郎『一覧博識漢学速成』 
1106 吉川弘文館と『和漢三才図会』 
1107 『古事類苑』の流通と販売
1108 『群書類従』の近代出版史
1109 松本清張『Dの複合』と重松明久『浦島子伝』
1110 田口卯吉『支那開化小史』と塩島仁吉
1111 穂積陳重『法窓夜話』と有斐閣
1112 佐村八郎『国書解題』、岩波書店『国書総目録』、梅徳
1113 書籍専門取次と外交販売
1114 村上信明『出版流通図鑑』と外交販売の系譜
1115 石原俊明、国際情報社、大正通信社『国際画報』
1116 国民図書『校註日本文学大系』と中山泰昌
1117 国民図書『校註国歌大系』と佐伯常麿
1118 時事新報社『福澤全集』と国民図書
1119 原田三夫と『誰にもわかる科学全集』
1120 正宗敦夫と『日本古典全集』
1121 五車楼『桂園遺稿』
1122 紅玉堂書店「新釈和歌叢書」と半田良平『香川景樹歌集』
1123 松村英一『田園短歌読本』と海南書房
1124 大日本歌人協会『支那事変歌集 戦地篇』
1125 正宗白鳥『人間嫌ひ』、坪内逍遥訳『新修シェークスピヤ全集』、松本清張『行者神髄』
1126 創元社『シェークスピヤ全集』一巻本
1127 春陽堂「大日本文庫」
1128 吉澤義則、武藤欽、文献書院「全訳王朝文学叢書」
1129 白井光太郎、鈴木眞海、『頭註国訳本草綱目』
1130 石井研堂『増訂明治事物起原』と「予約出版の始」
1131 野口米次郎『芸術殿』と春陽堂文庫出版株式会社
1132 気賀林一『編集五十年』と『頭註国訳本草綱目』補遺
1133 早稲田大学出版部『漢籍国字解全書』
1134 鶴田久作と『国訳漢文大成』
1135 小杉放庵、公田連太郎『全訳芥子園画伝』とアトリエ社
1136 至誠堂「新訳漢文叢書」
1137 米田祐太郎、支那文献刊行会『支那珍籍全集』、伊藤禱一
1138 博文館「少年叢書」と興文社「少年叢書漢文学講義」
1139 齋藤秀三郎『ENGLISH CONVERSATION――GRAMMAR』と『齋藤和英大辞典』
1140 坂本嘉治馬と吉田東伍『大日本地名辞書』
1141 先進社『大日本思想全集』
1142 金星堂と『日本精神文化大系』
1143 金星堂と上方屋『ヴアヰオリン独習』
1144 四六書院、小松清『西洋音楽通』、三省堂『レコード音楽全集』
1145 四六書院「通叢書」と河原万吉『猥談奇考』
1146 河原万吉訳、スエデンボルグ『天界と地獄』
1147 啓文社、河原万吉『趣味の古書通話』、水原堯榮『女性と高野山』『邪教立川流の研究』
1148 近藤春雄『ナチスの青年運動』
1149 茅野蕭々『独逸浪漫主義』
1150 三笠書房『ホフマン全集』と『黄金の壺』
1151 岩波書店「独逸文学叢書」、藤代禎輔、ルードヴィヒ『世襲山林監督』
1152 岩波書店『ストリントベルク全集』
1153 『ハウプトマン名作選集』と『寂しき人々』
1154 村上静人、赤城正蔵、「アカギ叢書」
1155 筑摩書房とベルトラム『ニーチェ』
1156 南原実『ヤコブ・ベーメ 開けゆく次元』と征矢野晃雄訳『黎明』
1157 征矢野晃雄『聖アウグスチヌスの研究』、長崎次郎、長崎書店
1158 聚芳閣『院本正本日本戯曲名作大系』と三島才二
1159 ヒユネカア『エゴイスト』と「海外芸術評論叢書」
1160 ハイネ、古賀龍視訳『ハルツの旅』
1161 正宗白鳥『人を殺したが…』と井伏鱒二
1162 昭和十年代の「いてふ本」
1163 籾山書店、「胡蝶本」、東枝書店
1164 高浜虚子、俳書堂、『ホトトギス』
1165 籾山書店、自費出版、堀口大学『月光とピエロ』
1166 植竹書院「現代代表作叢書」、正宗白鳥『まぼろし』、三陽堂
1167 三星社『青い鳥』、若月紫蘭、植竹書院「薔薇叢書」
1168 吉井勇『こひびと』、新潮社「現代自選歌集」、『吉井勇集』
1169 勝本清一郎と女たち
1170 新潮社『ツルゲエネフ全集』と生田春月訳『初恋』
1171 松本苦味、ツルゲーネフ『春の水』、文正堂書店
1172 西宮藤朝『近代十八文豪と其の生活』
1173 ドーデ、萩原彌彦訳『巴里の三十年』
1174 フロベエル、広瀬哲士訳『聖アントワアヌ』と双樹社
1175 庄司浅水、ブックドム社、フローベル『愛書狂の話』
1176 松本恵子訳『アベ・ムウレの罪』とパラドウ
1177 ゾラ『実験小説論』、『パスカル博士』、金森修『科学的思考の考古学』
1178 宇高伸一訳『ナナ』と三好達治
1179 三上於菟吉訳『獣人』と坂井律訳『死の解放』
1180 関口鎮雄訳『芽の出る頃』と堺利彦訳『ジェルミナール』
1181 中央社出版部『ゾラ著作異状なし』
1182 伊佐襄訳『ジェルミナール』と高島襄治訳『ゼルミナール』
1183 伊佐襄『正しい英語の知識』とユスポフ『ラスプーチン暗殺秘録』
1184 水上斎訳『酒場』と木村幹訳『居酒屋』『夢』
1185 テーヌ『英文学史』と『文学史の方法』
1186 ゴンクール『売笑婦エリザ』、アラン・コルバン『娼婦』、『ナナ』
1187 三星社の水上齊訳『全訳ボヷリー夫人』に至るまで
1188 第百書房、井上勇訳『制作』、高島正衛
1189 ヴィゼッテリイとゾラの英訳
1190 ドオデエ、武林無想庵訳『サフオ』
1191 三島由紀夫とダンヌンツィオ『死の勝利』『聖セバスチャンの殉教』
1192 デュマ・フィス『椿姫』とその翻訳史
1193 桜井鷗村訳『蛮人境』とその原作
1194 ツルゲーネフ『文学的回想』と「トロップマンの死刑」
1195 森田草平訳『デカメロン』と『補遺デカメロン』
1196 平田禿木、『英国近代傑作集』、ヘンリー・ジェイムズ『国際挿話』
1197 金子健二訳『全訳カンタベリ物語』
1198 廣文堂書店、小中村清矩遺著『有聲録』、石川文栄堂
1199 新潮社『世界文芸全集』
1200 メレジュコーフスキイ『神々の死』と折口信夫

あとがき

人名索引
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