タイトル 日本の英語教育を問い直す8つの異論
刊行日 2020年12月10日
著者 森住衛
定価 3800円円+税
ISBN 978-4-8460-1961-7
Cコード C1087
ページ数 416頁
判型 A5
製本 上製
シリーズ名 桜美林大学叢書
シリーズ番号 003
内容
長年にわたり中学・高校用の英語教科書を手がけてきた著者による集大成。
外国語教育に関する広範な連載・時評・評論等を収録。

*「はじめに」より抜粋
「8つの異論」は、以下のような私の不安や疑義、課題から生まれました。この中には、研究会や学会、授業などで同僚( 他教科・他専攻の教員も含む)や学生・生徒からの意見や指摘なども含まれています。

☞ 自動通訳や機械翻訳が本格的になったら、英語教師の仕事はどうなるのだろう。
☞ 英語をやるとほんとうに国際的になるのか。反国際的な人が結構いるではないか。
☞ ことばの教師って、これが正しくてこれは間違いだなんて、なぜ言えるのか。
☞ 英語教育から「役に立つ」を捨てて「ためになる」ことにしたらどうか。
☞ 結局、軍事力や植民地主義で広まった言語を教えるのか。大義は大丈夫かな。
☞ 英語教師の正体見たり! あなたたちは得をさせるために英語を教えているのだ。
☞ 中学校9教科の中で英語の授業が一番生徒の「なぜ」に答えない。
☞ 英語の先生は楽でいい。動機付けを考えないでも生徒が勉強するから。
☞ 海外に学生を引率すると、英文専攻よりも社会や国文専攻の学生の方が英語を話す。
☞ 語学と体育は大学らしい知的交流の場にするには無理があるようです。
☞ 私は日本語教師としてRepeat after me.のような非人間的なことはしていない。
☞ 日本人って自分は英語を話せないのに、他の国の人の英語の発音などをばかにするね。
☞ 中学や高校で英語以外の言語の履修ができないのは憲法違反だ。裁判に訴える。
☞ なぜain’tという言い方は教養のない人たちが使うことばなのですか。
☞ 練習だからと言って、なぜぼくに向かってAre you a boy ? なんて聞くのだろうか。
著者紹介
森住衛(もりずみ・まもる)
1942 年東京生まれ。東京学芸大学卒業、東京学芸大学大学院修士課程修了、シドニー大学大学院TEFL 修了。東京高専、大妻女子大学、大阪大学、桜美林大学大学院、関西外国語大学大学院などの教職を経て、現在、大阪大学・桜美林大学名誉教授。
 関心をもっている専門分野は、英語教育学・言語文化学・外国語学である。外国語(英語)教育を通して、どのような言語観・人間観・社会観・世界観が育つかに関心を持っている。
 これまでの単著・共編著・監修として『英語教育と日本語』(中教出版, 1980)、『言語文化教育学の可能性を求めて』(三省, 2002)、『単語の文化的意味』(三省堂,2004)、『高等教育における英語英語授業の研究』(松柏社, 2007)、『大学英語教育学』(大修館書店, 2010)、『言語文化教育学の実践』(金星堂, 2012)、『外国語教育は英語だけでよいのか』(くろしお出版, 2016)、『英語のなぜ? 101 問』(DHC, 2018)などがある。 
 文科省検定済教科書への関与として、中学用New Crown 1・2・3[著作者・代表著作者・顧問](三省堂, 1978-2012)、高校用 New Century I・II [著作者](三省堂, 1983-1986)、 First I・II [著作者](三省堂, 1988-1989)、Exceed Communication English I・II・Writing・Reading[ 代表著作者]( 三省堂, 2002-2012)、 My Way Communication English I・II・Ⅲ・English Expression I・II[代表著作者](三省堂, 2013- 現在)などがある。
 学会活動として、東京言語文化教育研究会( 2005-2014)、大学英語教育学会( 2006-2010)、日本言語政策学会 (2011-2015)、日英言語文化学会 (2016-2019) の元会長などがある。
目次
はじめに 「8つの異論」が生まれた所以

【第Ⅰ部】8つの異論
第1章 外国語教育目的論…………英語教育の目的・目標
第2章 複数言語導入論…………日本における複数外国語教育の進展
[関連論考]多言語の視点から「英語」を眺める
第3章 認知的指導論…………英語の「なぜ」の答え方20
第4章 「読む・考える」活動重点論…………「読む・考える」活動の重要性とその扱い
第5章 英語教育題材論…………英語教育題材論 1-12
第6章 日本人名ローマ字表記論…………英語などに表れる日本人名のローマ字表記
第7章 英語国際補助語論…………日本人が使う国際補助語としての英語(EIAL)
第8章 英語教育反国際論…………英語教育の宿命的・意図的な反国際性
[関連論考]「英語帝国主義」をめぐって — この論争をどう受けとめるか(1)(2)—

【第Ⅱ部】連載時評・断想等
第1章 英語教育時評『英語教育』より12編
第2章 断想 TALCE Newsletterより50編
第3章 英語教育時評『英語教育』より6編
第4章 会長断想AJELC Newsletter 49-59より11編

おわりに 「8つの異論」の今日的な意義
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